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ビアンキ父、訴訟は息子の名誉を取り戻すため

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2016年7月15日 « 砂漠のテスト復活を望むピレリ | リカルドは挑戦者登場に奮起しているとホーナー »
© Sutton Images
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息子の命を奪うことになった2014年の事故をめぐり、FIA、F1とマルシャを訴えたジュール・ビアンキの父は、「自分にはもう何も失うものがない」と語っている。

ビアンキは2014年の日本GPで重機に激突して頭部を打ち、翌年の7月17日に息を引き取った。FIAが行った調査では、事故発生時にダブルイエローフラッグが振られていたにもかかわらず、"ビアンキはコントロール不能になることを防ぐために十分な減速を行わなかった"との結論が出された。

今年のモナコGP中、ビアンキの家族がスポーツと息子の元所属チームを告訴したことが明らかになった。代理を務める事務所が発表した声明によると、ビアンキの家族は「他の関係者を含めて、そのうちの1つ以上の組織の行為がジュールの致命的事故の一因になった可能性があると感じている」という。

訴訟という措置に打って出たのは息子の思い出を守るためだとフィリップ・ビアンキ氏は述べた。

「私は人生でたった1つしかない最も大事なものを失ってしまった。もはや何も失うものはない」と彼は訴訟について『CNN』に語った。「私はジュールについて正しい記憶を残したいんだ。私も、彼の母親も、人々があれはジュールの"責任"だと口々に言うことには耐えられない」

ビアンキの死はF1の安全に影響を及ぼした。レーススタートの時間が早められ、バーチャルセーフティカーというシステムにより、ドライバーたちはコース上でマイナーな問題が発生した際に一定のタイム差を守って走行することを義務づけられた。フィリップ氏はこれからも安全性を高めるための努力は継続しなければならないという。

「私を突き動かすのは、ジュールに正当な評価を取り戻してやりたいという気持ちだけだ。ジュールはここにいる。彼の責任だという人々の発言を彼に聞かせたくはない。それには耐えられないんだ。F1は華々しいものでなければならないだろう。それは分かる」

「だが、もっと危険が必要だ? そんなのはばかげている。それは変えなければならないし、もっと安全対策が必要だ。私の息子は死んでしまったのだから」

今年生まれたもう一つの大きな安全革新にコックピットの保護がある。7月末までには2017年にハローデバイスを導入するかどうかの判断が下されるはず。ビアンキの事故と彼の死は、ハローやレッドブルのエアロスクリーンがテストされる際にしばしば言及されるが、前述のFIAの調査では、彼のクラッシュには"非常に大きな力が作用"していたため、そうしたデバイスがあったとしても結果を変えることはできなかったとされている。

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