Features

  • ぶつかり合うドライバーたち

トップ10:チームメイト同士の衝突

Martin Williamson and Laurence Edmondson / Me 2010年7月8日

『ESPNF1』のマーティン・ウィリアムソンとローレンス・エドモンドソンが、まったく協力的とは言えないチームメイト同士のクラッシュ、トップ10をご紹介。

シケイン入り口で接触後、マシンを降りたプロストに対し、セナはマーシャルに押し掛けを要求。トップで完走したが失格とされた © Sutton Images
拡大

【アイルトン・セナとアラン・プロスト、1989年日本GP】

F1史上最も悪名高いチームメイト同士の接触の1つといえばこれだろう。シーズンは残り2戦。チャンピオンシップはプロストが16ポイントリードでレースを迎えたが、セナとはすでにほとんど口も利かない状態だった。序盤からリードを取ったプロストをやがてセナがとらえる。そして迎えた46周目のシケイン、セナがオーバーテイクを仕掛けるも、プロストはブロック。2台は絡み合った。「みんな僕が故意にやったのだと考えているのだろう」とプロストは言う。さらに「僕に言えるのは、ドアを開けてはいなかったということ、それ以上は何もない・・・だが彼はパスしようとしたんだ。僕から見れば不可能なやり方でね。彼はあまりにも速すぎるスピードでブレーキングエリアに突入してきたんだ。シケイン手前の時点で位置が離れすぎていた。ミラーを見て20mも後ろにいたんだから、判断などできるはずがない。彼がオーバーテイクしようとしていることすら気付かなかったよ。だが同時に思ったんだ。"たとえ1mでもすきを与えるつもりはないぞ、絶対に"って。スロットルを離し、ブレーキを踏んで――ターンインした」と続けている。動かなくなったマクラーレンから降りたプロストを横目に、セナはマーシャルの押し掛けでマシンを再スタートさせ、トップでチェッカーを受けた。しかし、後にシケイン不通過のため失格処分を言い渡され・・・結果、プロストがワールドチャンピオンに輝いた。どちらが悪いのか? それは、あなたがプロストファンかセナファンかによって分かれるだろう。だがこの2人、1年後にもまた同じことをやらかしているのである。

【マーク・ウェバーとニコ・ロズベルグ、2006年ブラジルGP】

アクシデント自体は比較的単純なものだった。入り乱れてターン4に向かう際、ニコ・ロズベルグがブレーキングを誤り、ウィリアムズのチームメイト、マーク・ウェバーに追突してしまった。問題はこの後、ピットに戻るまでの2人のやりとりで、クレイジーとしか言いようがない。ディフューザーを割ってしまったウェバーはリアエンドのスタビリティに欠けていた。一方、ロズベルグにはフロントウイングへのダメージで、ひどいアンダーステアが発生していた。これを把握したチームは修理にかかる時間をはじき出し、ディフューザーの修復よりフロントウイングの交換の方が容易だと判断、ウェバーに位置を譲るよう指示する。だが若いチームメイトに追突されてカッカしていたウェバーが黙って言うことを聞くはずがない。何気ないふりをして、生意気な若造ロズベルグをレーシングラインから外れたコースの汚れた部分に追いやった。フロントウイングからまったくダウンフォースを得られないロズベルグは大クラッシュ。ちょうどその瞬間、チームがラジオで指令を繰り返した。ロズベルグを先にピットインさせよ、と。ウェバーはこう応答した。「あー、残念。ブリトニー(当時ウェバーはロズベルグをこう呼んでいた)はウオールに突っ込んじゃったよ」

【ジェームス・ハントとヨッヘン・マス、1977年カナダGP】

レース62周目、マリオ・アンドレッティからリードを奪ったジェームス・ハントは、大きく遅れて3番手を走行中のチームメイト、ヨッヘン・マスを周回遅れにしようとしたのだが、そこで2台は接触。マスは走り続けて3位フィニッシュを果たしたものの、ハントはリタイアとなった。その後数周にわたり、マスが通り過ぎるたびにコースサイドで鬼のような形相で何度も拳を振り上げるハントの姿があった。その上、彼をなだめ、安全な場所へ導こうとしたマーシャルには強烈なパンチを食らわせた。ハントはコース上を歩いたとして750ドル、オフィシャルへの暴行で2,000ドルの罰金を科されている。

【ファン-パブロ・モントーヤとキミ・ライコネン、2006年アメリカGP】

ファン-パブロ・モントーヤのマクラーレン移籍が発表された時には、ようやくF1で彼の本領発揮かと大いに期待されたものだった。だが間もなくウィリアムズ時代以上に、ロン・デニスのチームには合わないことが明らかになった。とどめの一撃となったのがインディアナポリスでのこの1戦。恒例となっている1周目の大混乱にブリックヤードファンは沸いていた。初めはモントーヤがキミ・ライコネンの左リアホイールをつついた程度の事故だった。だが玉突き状態で巻き込まれたBMWザウバーのニック・ハイドフェルドは横転を繰り返しながらグラベルに飛び込む大クラッシュ。とはいえ、この件で最も大きな被害を被ったのはモントーヤのキャリアだろう。デニスと大げんかを繰り広げた末、彼はマクラーレンからもF1からも放り出されてしまった。

【ウォルフガング・フォン・トリップスとトニー・ブルックス、1959年アメリカGP】

タイトル決定戦となったシーズン最終戦、ジャック・ブラバム、スターリング・モスとトニー・ブルックスが王座を争っていた。誰も目撃していない自己ベストタイムをマークした地元ドライバー、ハリー・シェルがブルックスを押しのけてフロントローに着いたことで、スタート前から不穏な空気が漂う。結局このグリッドポジションがあだとなり、ブルックスは1コーナーでフェラーリのチームメイト、フォン・トリップスと接触、損傷を確認するためピットに戻らざるを得なかった。3位フィニッシュこそしたものの、この2分間のピットストップで彼のタイトル獲得の望みはついえた。ちなみにレースはブラバムが残り800mでガス欠したマシンを自ら押して4位に入り、同時に年間王座を手にしている。

【ジャンカルロ・フィジケラとラルフ・シューマッハ、1997年アルゼンチンGP】

チームメイト同士のクラッシュで、ラルフ・シューマッハほど頻繁に登場するドライバーはいない。数多くの事件の中からわれわれがピックアップしたのは、彼のF1キャリアがまだ初期の頃のものだ。これならば経験不足を言い訳にすることもできよう。だが、エディ・ジョーダンはそうは思わなかったようだ。レースで3番手、4番手につけたチームは、開幕から3戦目にして7ポイントもの貴重な得点のチャンスを手にしていた。だが、同じジョーダンのジャンカルロ・フィジケラにリードされたことを快く思わなかったラルフは強引にインに割り込み、チームメイトをリタイアさせてしまった。ラルフは3位でフィニッシュしたが、レース後チームからの祝福があまり温かいものでなかったことは言うまでもない。

【クリスチャン・フィッティパルディとピエルルイジ・マルティニ、1993年イタリアGP】

F1史上最も珍しいフィニッシュシーンと言っていいだろう。イタリアGPでのこと、ミナルディのピエルルイジ・マルティニとそのチームメイト、クリスチャン・フィッティパルディが2台続けてチェッカーを受けようとしていた。単純に、フィッティパルディがマルティニに近づきすぎたのが原因だが、前のマシンのリアホイールに乗ってしまったフィッティパルディのマシンは見事な宙返りを喫し、路面にたたきつけられながらもチェッカーを受けた。マシンからパーツや火花を飛び散らせながらの派手なフィニッシュ。一方マルティニはごく普通にゴールを切った。フィッティパルディに大きなけががなくて幸いだった。

【デレック・デイリーとジャン-ピエール・ジャリエ、1980年モナコGP】

比較的意外な結果に終わったレースだが、スタートで大混乱が起きるのはそれほど意外ではない。タイトなモナコのコースでブレーキングの遅れたデレック・デイリーがブルーノ・ジャコメリのアルファロメオに突っ込み、デイリーのマシンは空中に舞い上がった。着地したのはチームメイト、ジャン-ピエール・ジャリエの上。マクラーレンのアラン・プロストを含めて一気に4台が姿を消した。あるコメンテーターはこう評している。「これを見て喜んだのは、世界中に何度もこのシーンを放映されたティレル・チームのスポンサーたちだけでしょうね」

【アレックス・カフィとアンドレア・デ・チェザリス、1989年アメリカGP】

ポジションを争ってチームメイトと絡むならまだしも、周回遅れでありながらとなると話は別だ。要するに、BMSスクーデリア・イタリア・チームには、アンドレア・デ・チェザリスに激怒する十分な理由があったということだ。彼が邪魔したチームメイトのアレックス・カフィはフェニックスでポディウムに向かって順調に走っていた。接触でカフィは無念のリタイアを喫したが、チェザリスはトロトロと周回を重ね、5周遅れでフィニッシュした。次のモントリオールで表彰台に上ったことが彼の名誉挽回(ばんかい)になったのかどうか・・・。

【ミカ・ハッキネンとデビッド・クルサード、1999年オーストリアGP】

マクラーレンで6年間にわたりコンビを組んだミカ・ハッキネンとデビッド・クルサードの間に衝突があったとしても、驚きには値しないはずだ。最初の事件が発生したのは1996年のエストリルだが、この時チームが失ったポイントは最大でも2、3ポイントというところだろう。もう少し深刻なクラッシュとなると1999年のA1リンクだろうか。1-2体制が続いたのはスタートからわずか2コーナー。クルサードがハッキネンに追突し、スピンさせてしまった。ハッキネンは鬼神の走りで3位まで立て直したが、クルサードはフェラーリのエディ・アーバインにトップを奪われ、撃墜したはずのチームメイトの1つ上、2位でのフィニッシュだった。

携帯サイト『F1-Live.com MOBILES』ではESPNF1でご紹介する特集記事をイチ早くお届け! F1最新ニュースも速報でお伝えしています! 他にも、F1クイズ選手権や携帯サイトでしか手に入らないグランプリの待受&フォト、誕生日を迎えたドライバーのフォトセレクションなど盛りだくさんのコンテンツをご用意しています。携帯サイト『F1-Live.com MOBILES(月額315円)』で、ぜひF1シーズンをご堪能ください。

携帯サイトURL⇒http://k.F1-Live.com/m

i-mode: メニューリストスポーツモータースポーツ

EZweb: トップメニューカテゴリで探すスポーツその他

Y! ケータイ: メニューリストスポーツF1・モータースポーツ

公式twitter URL: http://twitter.com/F1_Live_com

QR Code

Martin Williamson is managing editor of digital media ESPN EMEA

© ESPN Sports Media Ltd.
Martin Williamson Close
Martin Williamson is managing editor of digital media ESPN EMEA Martin Williamson, who grew up in the era of James Hunt, Niki Lauda and sideburns, became managing editor of ESPN EMEA Digital Group in 2007 after spells with Sky Sports, Sportal and Cricinfo