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バクー初のウイナーはロズベルグ!

M.S.
2016年6月19日
© Martin Williamson
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F1カレンダーに初めて登場したアゼルバイジャンのバクー市街地サーキットにて、19日(日)日本時間22時から2016年FIA F1世界選手権第8戦ヨーロッパGP決勝が実施された。

今年は各レースに3種類のドライタイヤが持ち込まれ、チームとドライバーは週末に使用する13セットのタイヤ中、10セットをそこから自由に選択できる。市街地サーキットながら高速の性質を持つ今週末の舞台には、ミディアム、ソフト、スーパーソフトの3種のドライタイヤが用意された。ピレリは決勝用にミディアムとソフトを1セットずつ確保するよう指定している。

前日に実施された予選ではメルセデスのルイス・ハミルトンがQ3でミスを犯してストップする中、そのチームメイトであるニコ・ロズベルグがポールポジションを獲得。フォース・インディアのセルジオ・ペレスが2番手に入るも、ギアボックス交換によるペナルティを受けて5グリッド降格され、7番グリッドに後退。これを受けてフロントローにはロズベルグとダニエル・リカルド(レッドブル)、セカンドローにはセバスチャン・ベッテルとキミ・ライコネンのフェラーリコンビが並んだ。

予選13番手のカルロス・サインツ(トロ・ロッソ)と同21番手のケビン・マグヌッセン(ルノー)も予定外のギアボックス交換を行い、マグヌッセンについてはサスペンションのセットアップも変更したため、対応するペナルティをすべて適用した結果、サインツは18番グリッド、マグヌッセンはピットレーンからレースをスタートする。

サーキットは1周6.003km、決勝レースは51周で争われる。レーススタート時の天候は晴れ、気温33度、路面温度43度、湿度31%のドライコンディションだった。

第1スティントのタイヤにソフトを選んだのはフォース・インディアのニコ・ヒュルケンベルグ(12番グリッド)、マノーのパスカル・ウェーレイン(17番グリッド)、ザウバーのマーカス・エリクソン(20番グリッド)で、他の面々はスーパーソフトを履いていた。予選Q2で最速タイムを計測したタイヤにフラットスポットを作ってしまったハミルトンは、FIAの許可を得てそれより前のセッションで使用したタイヤに交換している。

シグナルオフと同時にレースがスタートすると、ロズベルグがしっかりと先頭を抑えてターン1へ向かい、リカルド、ベッテル、ライコネンがそれに続く。ペレスが5番手に上がり、フェリペ・マッサ(ウィリアムズ)、ダニール・クビアト(トロ・ロッソ)、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)、バルテリ・ボッタス(ウィリアムズ)、ルイス・ハミルトン(メルセデス)がトップ10を走っていた。

後方ではヒュルケンベルグとハースF1のエステバン・グティエレスがターン1通過時に接触したものの、2人ともレースを続行している。

序盤から隊列のあちこちでバトルがぼっ発し、クビアトが徐々にポジションを落とすのと同時にその後方のライバルたちが前へ上がっていった。

5周目から初回のピット作業が始まり、ペースが振るわずにベッテルにオーバーテイクされたリカルドは、7周目にスーパーソフトからソフトに履き替えている。フェラーリも2番手を走行するベッテルにピットインの指示を出したが、ペース良好と応じたベッテルに代わってライコネンのタイヤを先に交換。その間、サスペンショントラブルに見舞われたクビアトがマシンをガレージに収めてレースを終えている。

コース上で一つずつポジションを上げていたハミルトンは、11周目にボッタスを交わして4番手に。上位のロズベルグ、ベッテル、ペレス、ハミルトン、ボッタス、ヒュルケンベルグはまだタイヤ交換を行っておらず、リカルドが7番手まで位置を戻していた。また、ピットエントリーの白線を踏んだとしてライコネンが5秒のタイムペナルティを科されている。

16周目、メルセデスがバイブレーションを訴えていたハミルトンをピットに呼ぶ。17周目にはペレスもタイヤを履き替え、スタート時のタイヤで走り続けるロズベルグ、ベッテル、ボッタスに初回のタイヤ交換済みのライコネンとリカルドが続き、6番手にソフトスタートのヒュルケンベルグという形になった。

その後、ボッタス、ベッテル、ヒュルケンベルグ、ロズベルグの順にそれぞれがタイヤ交換を実施。22周目の時点でロズベルグのトップは変わらなかったものの、フェラーリ勢はライコネン、ベッテルのオーダーに入れ替わり、ペレスとハミルトンがトップ5に並んだ。

スーパーソフトに替えたヒュルケンベルグは13番手で隊列に戻り、ソフトを履くライバルたちを料理していく。同じ頃、レッドブルコンビは2回目のタイヤ交換でソフトからミディアムに交換した。

タイムペナルティを科されたライコネンは28周目にチームメイトを先行させる。前に出たベッテルは一気にペースを上げるも、その時点で先頭のロズベルグとは17秒以上の差が開いていた。

半数ほどのドライバーが2回目のピット作業を終えていた33周目、サインツがターン1でストップし、トロ・ロッソは無念のダブルリタイアに終わった。サインツは僚友と同様にサスペンショントラブルが発生した可能性をチームへ報告している。

5番手を走るハミルトンはレース中盤に何らかのトラブルを抱えている様子だったが、無線で通信できる内容に制限があるため、チームから満足のいく回答を得られないまま苦しい戦いを続けた。

ロズベルグ、ベッテル、ライコネン、ペレス、ハミルトン、ボッタス、ヒュルケンベルグのトップ7は1ストップのままレース終盤へ。41周目、後方を走行していたウェーレインがブレーキを失い、ターン1のエスケープゾーンでマシンを降りた。

マシントラブルを抱えながらも12番手につけていたアロンソは、チームメイトにポジションを譲った後、後続車にパスされて15番手まで後退。マクラーレンから問題が悪化しているとの連絡を受けたアロンソは、その指示にしたがって44周目にピットでリタイアしている。

一方、隊列の前方ではライコネンがステアリングの問題についてフェラーリに訴えるも、ハミルトンのケースと同じくチーム側は "答えられない"と返すのみだった。

古いスーパーソフトタイヤを履くヒュルケンベルグの後ろでひたすらプレッシャーをかけ続けた2ストップのリカルドは、48周目に追い抜きに成功。さらにリカルドの相棒であるフェルスタッペンもヒュルケンベルグをパスし、8番手に浮上している。

タイムペナルティが決まっているライコネンの後方5秒以内につけていたペレスはそのままチェッカーフラッグを受ければ表彰台が約束されている状態だったが、ファイナルラップでライコネンを交わし、自らの手で3番手に上がった。

その前方ではロズベルグが危なげない走りでマシンをフィニッシュラインまで運び、アゼルバイジャン最初のウイナーとしてその名を刻んでいる。

2位ベッテル、3位ペレスに次ぎ、タイムペナルティを科されたライコネンが4位。5位ハミルトンからボッタス、リカルド、フェルスタッペン、ヒュルケンベルグ、マッサがポイントを獲得した。

11位バトン以下、フェリペ・ナッサー(ザウバー)、ロマン・グロージャン(ハースF1)、マグヌッセン、ジョリオン・パーマー(ルノー)、グティエレス、マーカス・エリクソン(ザウバー)、リオ・ハリアント(マノー)までが完走を果たしている。

次戦はシーズン第9戦オーストリアGP。最初のセッションである金曜フリー走行1回目は7月1日(金)日本時間17時スタート予定だ。次戦もお楽しみに!

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