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  • オーストラリアGP - 決勝

開幕戦ウイナーはロズベルグ!

M.S.
2016年3月20日
© Gasperotti/Sutton
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新たなシーズンの幕開けに沸くメルボルンのアルバート・パーク・サーキットで、20日(日)日本時間14時からFIA F1世界選手権開幕戦オーストラリアGP決勝が実施された。

前日には新方式の予選が行われ、昨年度王者のルイス・ハミルトン(メルセデス)がポールポジションを獲得。僚友ニコ・ロズベルグとフェラーリのセバスチャン・ベッテルが2番手と3番手だった。

予選11番手のバルテリ・ボッタス(ウィリアムズ)はギアボックス交換を行い、5グリッド降格のペナルティを科された。予選12番手のリオ・ハリアント(マノー)も土曜フリー走行での他車との接触によって3グリッド降格処分を受け、最後尾に下がっている。

今季はタイヤルールが変更され、ピレリは各週末に3種類のドライタイヤを持ち込む。今週用意されたのはミディアム、ソフト、スーパーソフトだ。各ドライバーはグランプリ中に使用する13セットのドライタイヤのうち、10セットをこの3種のコンパウンドから自由に選択することができる。残る3セットについてはピレリによって予選Q3用に1セット、決勝用に2セットを指定されており、Q3に参加したドライバーはセッション後に指定の1セットを返却しなければならないが、それ以外のドライバーは使用しなかったQ3用タイヤを決勝に持ち越すことができる。

舞台となるサーキットは1周5.303km、決勝レースは58周で争われる。決勝日のメルボルンは快晴に恵まれ、気温23度、路面温度37度、湿度41%のドライコンディションだった。

スタート時のタイヤとしては9番グリッドのセルジオ・ペレス(フォース・インディア)と10番グリッドのニコ・ヒュルケンベルグ(フォース・インディア)、12番グリッドのジェンソン・バトン(マクラーレン)、16番グリッドのバルテリ・ボッタス(ウィリアムズ)、18番グリッドから20番グリッドのダニール・クビアト(レッドブル)、ロマン・グロージャン(ハースF1)、エステバン・グティエレス(同)がソフトタイヤを選択し、それ以外のメンバーはスーパーソフトを履いていた。トップ8のメンバーは規定通りQ2で最速タイムを計測した際のタイヤを装着している。

フォーメーションラップを終えたマシンがホームストレートに戻ってきた際、18番グリッドに着くはずだったレッドブルのダニール・クビアトがストップしてしまった。クビアトのマシンはピットレーンに戻され、それ以外のドライバーたちはエクストラフォーメーションラップを実施する。これによってレースは57周で行われることになった。

21台のマシンがグリッドに着き、シグナルがオフになると3番手スタートのベッテルが好発進を決める。メルセデスデュオが2番手争いをする間にもう一台のフェラーリを駆るキミ・ライコネンが2人を抜き去ってベッテルの後ろに着き、1周目を終えた段階でトップ10はベッテル、ライコネン、ロズベルグ、マックス・フェルスタッペン(トロ・ロッソ)、フェリペ・ナッサー(ザウバー)、ハミルトン、カルロス・サインツ(トロ・ロッソ)、ヒュルケンベルグ、ダニエル・リカルド(レッドブル)、フェルナンド・アロンソ(マクラーレン)という並びになった。

後方では14番グリッドスタートのケビン・マグヌッセン(ルノー)がフロントタイヤにパンクチャーを喫し、車高が下がった影響で激しく火花を上げながら走行。1周目の終わりにピットインしてタイヤ交換を行った。

ハミルトンは4周目にマッサを追い抜いて次なるターゲットを4番手フェルスタッペンに定めるも、なかなかオーバーテイクすることができない。隊列の先頭はベッテルの2秒以上後方にライコネン、その1秒前後後ろにロズベルグという位置関係になっていた。

9周目から初回のタイヤ交換が始まり、トップ集団ではロズベルグがいち早くピットへ向かった。対するフェラーリ陣営は14周目にベッテルを入れ、新しいスーパーソフトタイヤを装着。ベッテルがコース復帰する際に、新品のソフトを履くロズベルグが後ろから接近したが、ここはベッテルが前を確保した。

見た目上のトップ2になったライコネンとハミルトンはタイヤ交換のタイミングを引っ張り、17周目にそろってピットへ。ライコネンがベッテルと同様にスーパーソフトにつないだ一方、ハミルトンはミディアムを選択した。

18周目、レースが新たな局面に入ったところで、アロンソがターン3で前を行くエステバン・グティエレス(ハースF1)のマシン左サイドに追突。アロンソのマシンはバリアに衝突して跳ね上がり、激しく回転しながらコーナーの先にあるグラベルを突っ切って壁沿いでストップした。

マシンが原型を留めない大クラッシュだったが、アロンソは自力でマシンを降り、同じくコックピットを後にしたグティエレスとハグを交わした。当初はセーフティカーが出動するも、19周目に赤旗に変わり、すべてのマシンがいったんピットレーンに戻っている。

この時点で得点圏内にいたのはベッテル、ロズベルグ、ライコネン、リカルド、フェルスタッペン、サインツ、ハミルトン、フェリペ・マッサ(ウィリアムズ)、ロマン・グロージャン(ハースF1)、ボッタスだった。グロージャンは一度もピット作業を行っていない。なお、後方を走っていたハリアントは駆動系のトラブルに見舞われたため、中断の間にマシンをガレージに収めている。

レースは約20分の中断を経て再開。フェラーリコンビがスーパーソフトのままなのに対し、ロズベルグが新品のミディアムに履き替え、4番手から6番手のリカルド、フェルスタッペン、サインツがソフト、それ以降のトップ10メンバーはミディアムを選択していた。

リスタートから間もなく、ライコネンがマシンの不調を訴えてピットへ。ピットボックスで止まった途端にライコネンの頭上のエアインテークから炎が吹き出し、急ぎ消火活動が行われる中、ライコネンはマシンから降りた。

表彰台圏内にいたライコネンの脱落で、地元オーストラリア出身のリカルドが3番手に上がる。14番手を走っていたマーカス・エリクソン(ザウバー)はリスタートの15秒前にマシン上で作業が行われたため、27周目にドライブスルーペナルティが科された。

レース中盤は4番手から6番手のフェルスタッペン、ハミルトン、マッサや、8番手以降のグロージャン、ヒュルケンベルグ、ボッタスらが接戦を繰り広げる。先頭ではロズベルグが徐々にベッテルとの差を詰めていた。

4番手フェルスタッペンは32周目に僚友サインツがピット作業を行った翌周にタイヤ交換へ向かうも、新しいタイヤの装着に手間取りタイムロスしてしまう。フェラーリが36周目に行ったベッテル車のピット作業でも、左フロントで不手際があった。

一連の動きを受けて上位のオーダーはロズベルグ、リカルド、ハミルトン、ベッテルという形に。ベッテルは最終スティントのタイヤにソフトをチョイスしている。

40周目にはエリクソンがスローダウンし、そのままガレージに向かってレースを終えた。この頃熱かったのはポイントが取れるかどうかの瀬戸際である10番手付近のバトルで、9番手ジョリオン・パーマー(ルノー)の真後ろでトロ・ロッソのサインツとフェルスタッペンがチームメイト同士で競り合っている。42周目にサインツがパーマーを料理すると、すかさずフェルスタッペンも前へ。

前方ではハミルトンにパスされたリカルドが最後のタイヤ交換へ向かい、トップ3はロズベルグ、ハミルトン、ベッテルという並びでチェッカーフラッグを目指した。ライバルよりタイヤが新しいベッテルは、表彰台のもう一段上のステップに上るべくハミルトンの背中を追いかける。52周目にハミルトンがミスを犯し、2人の距離はぐっと近づいた。

一方、相変わらずチームメイトの真後ろでチャンスをうかがっていたフェルスタッペンは、53周目にサインツのマシンリア部分に軽くひっかけてスピンしてしまう。双方ダメージはそれほど大きくなく、サインツから離れたところでフェルスタッペンも走行を続けた。

レース終了間際の56周目、ハミルトンに迫っていたベッテルがコースオフを喫し、オーバーテイクの機会は失われてしまう。隊列の一番前で57周目を終えたロズベルグの上にトップチェッカーがはためいた約8秒後、ハミルトンが2位フィニッシュを決め、ベッテルが3位に続いた。21戦が組まれた2016年シーズンの初戦は、チャンピオンチームのメルセデスが1-2を決めている。

4位リカルドと5位マッサに次いで、グロージャンがハースF1のデビュー戦に初ポイントという華を添えた。7位ヒュルケンベルグからボッタス、サインツ、フェルスタッペンまでが得点を獲得している。

11位パーマー以下、マグヌッセン、ペレス、バトン、ナッサー、パスカル・ウェーレイン(マノー)が完走を果たした。

次戦は第2戦バーレーンGP。最初のセッションである金曜フリー走行1回目はスタート予定だ。次のレースもお楽しみに!

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