HRTに加入したカルン・チャンドックは自身が「厳しい週末」に直面していると話し、5月にバルセロナで行われるスペインGPまでHRTにとってのシーズンが本格的に始まることはないと同チームが考えていることを明かした。
HRTがこれまでサーキットで1周もしたことのない2台のマシンを伴ってバーレーンに到着することを懸念する声が上がっている中、チャンドックは状況が楽観視できるものではないことを認め、『Autosport(オートスポーツ)』にこう語っている。
「僕らはシェイクダウンすらしていないんだ。だから、今週末がものすごくタフなものになるだろうことは隠すまでもない。前向きな材料といえば、少なくとも(チームにマシンを供給する)ダラーラが評判のいいメーカーだということだね。彼らはこれまでにもマシンを組んでいるから、どこか独自にやっている他のところと組むよりは少しはいい位置にいると思うよ」
「金曜日はマシンを少し走らせるだけですごく苦労するだろう。今週末はパフォーマンスよりとにかく信頼性、そして、文字通り距離を稼ぐことだね」
「僕らにできることは、最初の4週間からは得られるものが何もないと覚悟しておくことくらいだ。何か妙なことをやったって損をするだけ。これからの4週間は、僕らがF1で走る準備の整ったしっかりしたドライバーだということを周囲に示し、とにかく立派に、信用を得られるようにふるまうだけだと思う」
これまでチャンドックがドライブする機会を得てきたのはチームにもたらすことのできる資金のおかげだとしてその経験不足を指摘する向きもある。彼の主要なキャリアは、印象づけられずに終わったGP2での3年のみだ。
「(HRTのドライバーは)2人ともここではルーキーだから、可能な限りのマイレージを重ねる必要がある。すべてのラップが、学ぶために大切なんだ」
「たくさんの選択肢があったけど、僕にはF1への準備ができていると本当に感じられた。去年のGP2はぱっとしないシーズンだったとはいえ、それは何より環境によるところが大きい。僕自身は、F1に進む準備が整っていると感じたよ」
「もしF1に進むなら、新しいシートがある今年こそが最高のチャンスになると僕も父も確信していた。今を逃せば全体が前の状態に戻り、何もかもが元通りになる。2011年にドライバーたちがどうなるかは分からないわけだし、やっぱり今年がまたとないチャンスで、そして僕らはここにいるんだ」
HRTがグリッドに並ぶことさえ許されるべきではなかったとの批判をチャンドックはどう考えているのだろうか?
「できるだけマスコミの報道は読まないようにしているんだけど、最近はたくさんの意見が出ているね。正直言って、僕はある程度こういう懸念を理解できる。僕が彼らの立場にあれば、同じように心配しただろうから」
「Q3で、そしてサーキットがきれいになった最後のラップでこれだけはあって欲しくないこと、それは誰かに前を邪魔されることだ。だけどまず、新規参入チームのどれかがQ3に進んだら驚きだよ。そして、自分がF1の歴史に対して深い敬意と素晴らしい感覚を持っていることを僕は幸運に思うんだけど、そう遠くない昔、たとえば2000年代の初めでさえ、トップと最後尾の差は最近のようなものではなかったんだ」
「結局のところ、グリッドにより多くのマシンが並び、独立系のチームが増えることを、僕は悪いことだと思っていない」


