世界最高峰のモータースポーツ、それがF1 © Getty Images

BRDC: ブリティッシュ・レーシング・ドライバーズ・クラブの略。1928年にル・マンにベントレー・チームから参戦していたベンジャフィールトが設立。現在は900名近い会員が所属し、主にイギリスGPの開催に携わる。現在のBRDC会長は1996年のF1チャンピオン、デイモン・ヒルで、前会長は3度のF1ワールドライバーチャンピオンに輝いたジャッキー・スチュワートだった。

DNF: did not finishの略。完走できず、リタイアを喫した場合の表記に使用される。

F1: 正式名称をFormula One(フォーミュラ・ワン)と言い、国際自動車連盟(FIA)によって制定された自動車レースの規格(Formula)。この規格においてFormula1の規定で行われる自動車レースをF1グランプリと呼ぶ。F1の下にはGP2、その下にF3があり、F3の下のクラスは各国ごとによって異なる。グランプリは毎年3月から11月頃に世界各国を転戦して開催される。グランプリ数は年により異なるが、F1の商業部門を担うバーニー・エクレーストンは年間20戦の開催を目指している。 第1回のF1世界選手権は1950年5月13日、イギリスのシルバーストーンで開催された。F1の人気はとどまるところを知らず、世界中のスポーツイベントの中で、オリンピック、FIFAワールドカップに並ぶ規模のTV観戦者がいると言われており、世界3ダイスポーツのひとつとして知られている。日本では主に富士スピードウェイや鈴鹿サーキットでF1グランプリが行われ、2007年と2008年は富士スピードウェイ、2009年以降は鈴鹿サーキットが日本GPの開催地となっている。F1は世界中で最も有名なモータースポーツであり、その影響力は計り知れない。F1で活躍すれば、それはすぐさま世界中に知れ渡る。ドライバーは世界中から注目されるようになり、生活が一変するとも言われている。自動車メーカーにとっては自動車の販売戦略にも大きな影響を与えると言われている。F1はドライバーやチームの争いでもあると同時に、その知名度や注目の高さからスポンサー企業の戦いでもある。"

FIA: 正式名をFederation Internationale de'l Automobile、和名を国際自動車連盟と言う。FIAはF1や世界中の車のルールを統括する団体。本部はフランスのパリにある。会長の任期は4年で、FIA総会の投票により選出される。2009年にマックス・モズレーが退任し、ジャン・トッドが新会長に就任した。世界各国の自動車連盟や自動車クラブが加盟。日本のJAFもその一員である。また、F1をはじめとする世界中のモータースポーツを管理、統括している。

FOA: 正式名Formula One Administration(フォーミュラ・ワン・アドミニストレーション)の略。バーニー・エクレーストンが率い、F1の利権を取り仕切る。

FOM : 正式名Formula One Management(フォーミュラ・ワン・マネージメント)の略。F1カレンダーの調整や主催者団体との交渉などF1のマネジメントを行う。バーニー・エクレーストンが会長。

FOTA: 正式名Formula One Teams Association(フォーミュラ・ワン・チームズ・アソシエーション)の略。F1に参戦する全チームから成る組織でF1の発展を目的に、FIAおよびFOMと協力の下、レギュレーションや商業契約に関して話し合いを行う。会長はフェラーリ社長のルカ・ディ・モンテゼモーロが務め、副会長にはトヨタのジョン・ハウエットが任命されている。

G: 重力加速度の単位。モータースポーツではマシンが加速する際に体が後ろに引っ張られるような重力や、減速する際に前に引っ張られるような重力を"タテG"、コーナーを曲がる時に横向きにかかる重力を"ヨコG"と言う。F1になるとレース中、ドライバーには3Gから5G(自体重の3倍から5倍)の力がかかっている。

GPDA: 正式名Grand Prix Drivers' Association(グランプリ・ドライバーズ・アソシエーション)の略。F1ドライバーから成る組織。オフィスをモナコに構える。2008年時点でペドロ・デ・ラ・ロサ(マクラーレン/テストドライバー)が会長、理事をマーク・ウェバー(レッドブル)とフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)が務める。1961年にドライバーの安全性向上を目的に設立された。1980年代から1990年代初めまで活動を停止するも、1994年シーズンに事故が多発、死亡者やケガ人が相次いだことから活動を再開する。GPDAに加入しているドライバーは入会費として1,000ドル(約10万円)、さらに1ポイントを獲得するごとに200ドル(約2万円)を支払う。現役F1ドライバーの中で未加入なのはキミ・ライコネン。

HANS: Head And Neck Support(ヘッド・アンド・ネック・サポート)の略。頭部及び頚部保護のために2003年から着用が義務づけられた。ドライバーがヘルメットから肩にかけて装着しているもの。カーボンファイバー製で、HANSの上からシートベルトを締める。HANSの導入により、クラッシュの際にドライバーの首が前方に伸びて頭を打ち付ける危険性が減少。

KERS: 正式名はKinetic Energy Recovery System(運動エネルギー回生システム)。FIAが環境にやさしい技術の導入を狙って2009年シーズンから採用された。KERSはブレーキング時の運動エネルギーを回収し、そのエネルギーを加速時に利用するシステムである。多くのチームがその開発に力を注いだものの、実際に使用したのは数チームのみだった。

S字: その名の通りSの形をしたコーナーのこと。左・右・左といったように連続して左右に曲がるテクニカルなコーナーで、ドライバーのテクニックが分かりやすい場所。ドライバーの技術が試される難しいコーナーで、リズムを崩してしまうと、高速で走り抜けるのが難しくなる。

アウトラップ: ピットから出てきた周のこと。反対にピットに入る周をインラップと言う。

青旗/ブルーフラッグ: 後方から速いマシンが近づいていることを知らせる。主に周回遅れのマシンに対して出される場合が多い。青旗を出されたマシンは後方にいる早いマシンに道を譲らなければならない。しばらくしても譲らない場合はペナルティの対象となる。

赤旗/レッドブラッグ: レース主催者がレースの続行を危険と判断した場合に出される。セッションは一時中断、ドライバーは徐行しながらピットに戻らなければならない。

アンダーステア: 実際にハンドルを切ったよりもマシンが曲がらない状態。オーバースピードやハンドルの切り過ぎなど、さまざまな要素がからんで発生する。逆の状態をオーバーステアと言う。

アンチストールシステム: エンジンの停止を防ぐもの。スピンを喫した際など、エンジンがストール(停止)しないよう、クラッチを切ることでエンジンの回転数を維持してくれるシステム。

アンチロックブレーキシステム: 急ブレーキなどでタイヤがロックして滑ることを防ぐ。車の操縦安定性を保つシステム。

インストレーションラップ: その日初めてコースを走る際に、クルマのバランス、ブレーキ等すべての状態をチェックするための走行。各フリー走行セッションの作業開始時に多く見られる。

インターミディエイトウエットタイヤ: 単にインターミディエイトとも言い、スタンダードウエットタイヤとも言う。雨天時に装着するタイヤ。大雨時に履くタイヤはエクストリームウエットタイヤ、またはエクストリームウェザータイヤと呼ばれる。

インダクションポッド/エアボックス: コックピット上方、ドライバーの頭上付近にある空気の吸入口。走行風の高圧をエンジンに送り込むことでエンジン出力の向上を狙うもの。

インフィールド: コースレイアウトの内側を意味する。米インディアナポリス・モーター・スピードウェイのF1レース用にオーバルコースの内側につくられた区間をインフィールド(セクション)と言う。

インラップ: ピットに入る周のこと。反対にピットから出てきた周をアウトラップと言う。

ウイニングラン: チェッカーを受けた優勝ドライバーが1周してパルクフェルメに戻ってクルマでのラップのこと。

ウイング: 走行中に前方から受ける空気を利用してダウンフォースを生み出し、マシンを路面に押し付けるための重要な空力パーツ。モナコやハンガロリンクといった低速サーキットではダウンフォースの必要性が高く、ウイングを立てて(垂直の状態に近くして)ダウンフォースを最大限に利用しようとするが、逆にモンツァのような高速サーキットではダウンフォースよりむしろ空気抵抗を少なくさせることが優先事項となるため、ウイングは寝かせて(水平の状態に近づけて)走らせる。

ウイングレット: F1では主にリアタイヤ前方に装着された小型ウイングを指す。

ウエットタイヤ: 雨天用のタイヤ。レインタイヤとも言う。ウエット路面ではハイドロプレーニング(アクアプレーニング)現象が起こりやすくなるため、水を逃がすように横や斜めに細かい溝がついているのが特徴。雨天時は路面温度がドライ状態より低くなることから、低温でもグリップが得られるよう、ウエットタイヤのゴムはドライタイヤより柔らかくなっている。ウエットタイヤでドライ路面を走るとゴムの柔らかさゆえに摩耗が激しく、スムースに走れなくなる。

ウオーマー: タイヤウオーマー、タイヤブランケットとも言う。タイヤを覆い、走行前のタイヤを適度な温度に温める装置。

エアロダイナミクス: 空気力学のこと。俗に空力。流体力学の一種で空気等の気体の運動作用、物体に働く力などを研究する学問。モータースポーツでは空力によって、その高速さゆえに発生する空気抵抗を低減し、揚力を抑えてマシンを地面に押し付ける力を得ることが重要となる。

エアロダイナミシスト: 空力の専門家。空力スペシャリスト。

エイペックス: 頂点の意味。モータースポーツではコーナーの頂点を指す。

エキゾースト: 排気のこと。エキゾーストノートは排気音。エキゾーストパイプは排気管。

エクストリームウエットタイヤ: 大雨用のタイヤ。

エスケープゾーン: 危険回避を目的に設置されている場所。

エンジニア: 直訳すると技術者。マシンの機械的な部分を担当する。レースドライバーそれぞれにつくエンジニアをレースエンジニアと呼ぶ。

エンジン: マシンの心臓と言える動力部分。2.4リッター自然吸気(NA)エンジンの使用のみが許可されている。回転数は最大1万8,000回転に制限(2009年)。

縁石: コーナーサイドに設置された部分。路面上でもなくコース外でもない部分。赤と白、あるいは青と白というように2色使いが一般的。コーナーを攻略する上で利点にもなるが、場合によっては不利になることもある。英表記でkerb、米表記でcurb。

オイルフラッグ: 黄と赤の縦じまの旗。路面にオイルや砂などがあり、滑りやすくなっていることを知らせる。また、雨などで水たまりがある場合にも提示される。

オーバーステア: 実際にハンドルを切ったよりもマシンが曲がりすぎる状態。この状態を"ルーズ"と言うこともある(例:マシンがルーズ、リアがルーズ)。逆の状態をアンダーステアと言う。

オーバーテイク: 前車を追い抜くこと。長いストレートの終わりなど、オーバーテイクがしやすい地点はオーバーテイクポイントと呼ばれる。

オープニングラップ: レースがはじまった周回、1周目のこと。各車が近い位置関係(いわば団子状態)に存在しているため、追い抜きには最適の条件にある一方で、接触事故が起こりやすい。

オレンジボールフラッグ: 黒をベースにオレンジの円が描かれている旗。何らかのメカニカルトラブルを抱えているマシンに対して車番とともに出される。直ちにピットに戻って問題箇所を修復しなければならない。

オン・ボード・カメラ: マシンに搭載されたカメラのこと。車載カメラとも言う。ノーズやドライバーの正面などに設置されている。これを搭載しないマシンも公平性を保つため、同じ重量のダミーを設置しなければならない。

カーナンバー: FIAによって定められた車体番号。マシンの前部に掲示することがレギュレーションで定められている。フロントノーズに付けられることが多い。前シーズンのドライバーズチャンピオンがカーナンバー1を背負い、そのチームメイトがカーナンバー2をつける。以降は前年度のコンストラクターズ選手権順位に従って上位チームから若い番号となる。数字の"13"は欧米では縁起が悪いとされていることから空き番号となっており、カーナンバー13をつけるマシンはない。また、近年では1993年と1994年は前年のドライバーズチャンピオンが引退したため、カーナンバー1が存在せず、代わりにカーナンバー0を付けるドライバーもいた。

カーボンファイバー: 正式にはcarbon fiber reinforced plastic(カーボン・ファイバー・リーインフォースド・プラスティック/CFRP)。日本語で炭素繊維強化樹脂。モノコックやウイングなどボディワークのほぼすべてがこの素材から成る。

カウル/カウリング: エンジンなどを覆うカバーのこと。エンジンに被せられたカバーはエンジンカバーと呼ぶ。

カウンターステア: マシンの向きと逆方向にステアリングを切ることでマシンの向きを修正すること。

ギアボックス: エンジンの回転を効率よくタイヤに伝えるために複数枚のギアが組み合わされており、そのギアを覆っている箱をギアボックスと呼ぶ。ギアボックスはマシン後方に取り付けられている。速く走るためにはギア比のセッティングが重要。

ギアレシオ: ギア比(レシオは比率の意味)。組み合わさったギアの回転差の比率。

黄旗/イエローフラッグ: コース上に危険がある事を知らせる。イエローフラッグ(黄旗)が振られているポストからは追い越し禁止。静止状態で掲示される場合は注意喚起の意味で、単一で振られている場合は走行ラインの変更が可能な程度まで減速、ダブルで振られている場合は停止が可能な程度まで減速しなければならない。緑旗が掲示されれば、そこから追い越しが可能。

キャスター角: マシンを横側から見た際のフロントタイヤの操舵軸の傾斜角度。通常後方に傾けて取り付けられている。舵が中央に戻る直進状態への復元性を求めたもの。

キャンバー角: マシンを正面から見た際、タイヤが内側あるいは外側に傾いた角度。"ハの字"型をネガティブキャンバー、その逆をポジティブキャンバーと言う。

グラウンドエフェクト: 地面効果。マシン底面と地面間の空気の流れによってダウンフォースを得られる現象。車体の下面を通って後方へと抜ける空気を、できるだけ乱れを少なく高速で取り入れてダウンフォースを稼ぐというもの。"

グラベル: コースアウトしたマシンを減速させるための砂場。安全面においては絶大な効果があるものの、一度はまってしまうと砂や砂利でタイヤが空転して動けなくなってしまうことも多い。ランオフエリア、サンドトラップ、サンドバリアとも呼ばれる。

グリーン: 路面にラバーがのっていない状態。

クリッピングポイント: コーナーリング時にマシンが最も内側に近づく地点のこと。

グリップ: タイヤが路面と接触する強さのこと。またはステアリングなどの握りのことを指す。

グリップ力: タイヤが路面と摩擦する力。グリップ力が大きいマシンは路面の摩擦力を生かしてコーナーを高速で曲がることが可能になる。またグリップ力があると加速時もタイヤの空転を少なくさせ前進させることができる。グリップ力はマシンのダウンフォースやタイヤのコンパウンドでその性能が決まる。

グルーブドタイヤ: 溝付きタイヤ。溝のない表面がツルツルしたタイヤはスリックタイヤと言う。

グレイニング: タイヤがささくれてサメ肌のようになること。消しゴムが古くなってぼろぼろになる状態に似ている。グレイニングが起きると、タイヤの表面が路面に均一にならず、グリップが減ってしまうため、走りにくくなる。グレイニングは新しいタイヤを使い始めて数周走ったころに見られることが多い。

黒旗/ブラックフラッグ: 危険走行や規則違反の車に対して、車番とともに出される。ドライバーは直ちにピットインしなければならない。

黒白旗: スポーツマンシップに反する行為があった場合、警告として出される。警告に従わず、その後も危険な走行をした場合は黒旗が出される。

コースレコード: 各サーキットにおける歴代最速タイム。

コックピット: 操縦席。ドライバーが座る場所。

コンコルド協定: FIAとF1チームとの間で結ばれる、F1のレギュレーションや、F1の商業面に関して規定する協定のこと。F1に参戦する全チームが同意し、この協定にサインする必要がある。この中にはF1グランプリでポイントを獲得した際の賞金額や、テレビ放映権による収益を分配する方法などが記されていると言われているが、詳しい内容については明らかにされていない。2007年末に失効して以降、当座の"了解事項覚書"によって治められる形で、新コンコルド協定未締結のまま2008年シーズンが終了、2009年1月時点でもなお同意に至らず。

コンストラクターズ選手権: チームの選手権。各チームのドライバー陣が獲得した総合ポイントで年間王者が決定する。

コンセプトカー: コンセプトカーとは新旧の特徴を持ち合わせたマシンのこと。オフシーズン中、翌年の新車ができあがる前に多数の新パーツを搭載して走らせるマシンのこと。オフシーズンテストのプログラムやチームによって、その組み合わせや積んでいるパーツは異なる。ハイブリッドカーとも呼ばれる。

コントロールライン: ホームストレート上にある計測線。1周のタイムアタックをはじめ、周回数などすべての基準となるライン。スタート/フィニッシュラインとは意味合いが異なることがある。"

コンパウンド: タイヤに使われるゴム質のこと。この選択によって、グリップや磨耗等、タイヤ特性をコントロールすることができる。

サーキット: レースを開催する場所。トラックと言う人もいる。F1が開催されるためのサーキット条件は厳しく、FOMとFIAが定めたさまざまな基準をクリアする必要がある。

サイド・バイ・サイド: 2台のマシンが並んで互いに一歩も引かない状態。

サイドプロテクター: ドライバーの頭部を保護する目的で、コックピットのサイドに設置されるもの。1996年以降、レギュレーションで義務付けられている。

サイドポンツーン/サイドポッド: マシン両脇にあるラジエーター等が収められた部分のこと。

サインボード: ピットとドライバーとの通信手段。ドライバーが走行中、ピットサイドから指示や情報を伝える時に用いる。ライバルとのタイム差やラップ数、走っているポジションなどを表示。現代では無線でのやり取りが大半ではあるが、故障やアクシデントの際には特に必要となる。

サスペンション: マシンを支えるスプリング構造。車体とタイヤの間に取り付けられ、地面からの衝撃や振動を緩和する装置。マシンの操縦性にも影響を与えるため、非常に重要な要素である。

シェイクダウン: 完成したての新車を初走行させること。またグランプリ前にそのレース用にパッケージングされたマシンのシステムチェックを実施することを言う。

シケイン: コース上には元来存在しないが、速度を落とさせるために新たに設置されたコーナー。減速させるため、短い区間内に左・右、あるいは右・左と左右に連続して設けられる。

車検: 車両の検査。レース週末に適時実施される。セッション中であっても抜き打ちでチェックされたりもする。

シャシー: 車体のこと。概してボディ自体のほかに、カウルやウイング等も含めて言う。

周回遅れ: 下位を走行し、上位勢に追い越されてしまうこと。同一周回を走っていないマシン、ドライバーを指す。

白旗/ホワイトフラッグ: 走行している区間に低速走行車両がある事を知らせる。

スーパーライセンス: F1に参戦するドライバーに必要なライセンス(免許)のことでFIAの基準をクリアした者だけに発給される。

スターティンググリッド: レーススタート時の位置を指す。予選の順位通りにタイムが速かったドライバーからマシンを並べる場所。マシンを止める場所には白線で印が付けられており、さらに各スタート位置にはマシンに付けられた発信機からの電波を受信するセンサーが埋め込まれている。このセンサーでドライバーがフライングスタートをしていないかどうか確かめることが可能。グリッド上からスタートできないマシンがいる場合、その位置を空けて各車が並び、スタート位置が繰り上がることはない。各ドライバーの位置は8m離れており、前後(1番手と3番手)では16m離れている。サーキットによって、奇数列(ポールポジションの列)がコースの外側だったり、内側だったりと異なる。ドライバーがコースを走るラインの方が比較的汚れもほこりも少なくスタート時に有利になると言われ、逆に汚れている列からスタートする場合は、スタート時に加速があまりできずにポジションを落とすことがあるため、不利とも言われる。

ステアリング: ハンドルのこと。現代のF1マシンのステアリングはマシンの向きを左右へと曲げるためのものだけではなく、ステアリングには多数のボタンやスイッチ類がついている。無線交信用のボタンや前後のブレーキの効き具合を調整するダイヤル、ピットに入る際に速度制限を守るためのスピードリミッターボタンなどがある。開発費は高額でステアリングひとつで1,000万円するとも言われる。

スティント: スティントは期間を意味する言葉で、走行期間を区切って呼ぶ言い方のこと。スタートから1回目のピットストップを第1スティント、1回目のピットストップから2回目のピットストップまでを第2スティント、最後のピットストップからチェッカーまでが最終スティントと呼ばれる。ピットストップに入る周回数はそれぞれ異なるため、スティントの回数は多い時もあれば少ない時もある。また各スティントの長さは長いときもあれば短いときもある。給油の量やタイヤの状態によって走れる周回数が異なることから、少ない燃料を積んでいるスティントの周回数は短くなり、多めに燃料を積んでいるそのスティントは周回数が長くなる。"

スペアカー/Tカー: 予備のマシン。トラブル時などに備えて用意されている。

スポンサー: チームにはそれぞれスポンサーが付いており、スポンサーが支払う金額は大抵が1億円単位と言われる。車体に描かれるスポンサーロゴのサイズが大きいほど多額の資金をチームに払っている事になる。タバコ会社がメインスポンサーとなることが多かったが、ヨーロッパのタバコ広告禁止の動きによって、2008年以降は全面禁止となり、タバコ広告がF1界から姿を消した。ただし、フィリップモリス社はマールボロブランドでフェラーリへのスポンサーを継続しており、ロゴは同社のバーコードに置き換えられて掲示されている。

スリックタイヤ: 表面に溝のないタイヤ。路面との接地面積が多いためグリップを稼ぐことができる。1998年以降は使用が禁止されたものの、2009年から復活。

スリップストリーム: ストレートなどで前方を走るマシンの真後ろにつけ、乱れた空気の流れの中を走ることで空気抵抗が低減し、加速が向上する状態。これを用いてオーバーテイクを試みたりする。

スローパンクチャー: なんらかの原因でタイヤの空気が除々に抜けていくこと。これが起こるとマシンコントロールが難しくなるため、スピードを落とさなければ走行できなくなる。

セーフティカー: レース中にアクシデント(もしくは猛烈な雨)が起こり、コース上が危険な状態の時にコースに入り、レース中のマシンのペースをコントロールする車。トップを走るマシンの前で先導する。セーフティカーがコース上にいる間は全車追越し禁止。トップのマシンから順番にペースをコントロールされる形になるため、それまで上位のドライバーらが築いてきた後続車に対する差がなくなる。セーフティカーがピットレーンに退くと、トップのマシンから順に加速を始め、コントロールラインを超えてレース再開(ローリングスタート)。またレース当日にかなりの雨量が観測され、普通にスタートさせると危険と判断された際はセーフティカーの先導でレースがスタートすることもある(セーフティーカースタート)。

セクター: 区間。サーキットを3つに区切り、それぞれセクター1(第1セクターとも。以下、同)、セクター2、セクター3と呼ぶ。

セッティング: マシンの調整作業。セットアップと同じような意味。

セットアップ: マシンの調整作業。サーキットやコンディションに合わせて行う。

タイヤ: 大まかに、ドライタイヤとウエットタイヤの2種類がある。ドライタイヤにはさらにスーパーソフト、ソフト、ミディアム、ハードの4種類のコンパウンドがあり、ウエットタイヤは雨天用のスタンダードウエットタイヤ、豪雨用のエクストリームウエットタイヤとなっている。F1のタイヤはブリヂストンが単独供給しているが、同社は2010年末をもってF1を撤退することになっており、以降のタイヤサプライヤーは未定。柔らかいコンパウンドはグリップ力に優れ、コーナーをより速く通過する事ができるが、その反面、耐久性に劣り、すぐに摩耗してしまう。逆に硬いコンパウンドは耐久性に優れ摩耗しにくいが、ソフトに比べてグリップ力が劣るという特徴がある。ソフトタイヤを使用すれば予選で良いタイムを出すことはできるものの、レースではタイヤの摩耗が激しいため、ピットインの回数を増やして交換しなければならない。ハードタイヤではピットインの回数は増やさなくてもいいが、1周あたりのタイムが多少落ちてしまうことから、どちらのタイプを選択したらいいのかはそのときの状況とチームの戦略により変わる。ゆえに、タイヤを選択するというのはレース結果を左右する重要な仕事でもある。1998年以降、グルーブド(溝付き)タイヤの使用が義務付けられていたが、2009年にスリック(溝なし)タイヤが復活。

タイヤバリア: サーキットの壁に沿って積み上げられたタイヤで作られたマシン衝突時の衝撃吸収のためのバリア。

ダウンフォース: マシンを地面に押し付ける下向きの力のこと。F1のように高速で走るマシンは空気作用によりマシンが浮いてしまうため、これを防ぐためにかかせないもの。ウイングやディフューザーによって得られる。F1マシンの前後に取り付けられたウイングは飛行機のウイングを逆さまにしたような構造になっており、そのウイングに風を当てる事によってダウンフォースが生み出され、速いスピードでコーナーを曲がることが可能となる。

ダミーグリッド: フォーメーションラップ前に着くグリッドのこと。フォーメーションラップ後に着くのがスターティンググリッド。

チームオーダー: チームが所属するドライバーに与える命令。チームメイト同士が1-2番手、2-3番手のようにランデブーで走行しており、かつドライバーズ選手権を上位で争うドライバーが下位で走行している場合に順位を意図的に変動させる行為。2003年から禁止されている。2002年オーストリアGPで、フェラーリのミハエル・シューマッハがチームメイトのルーベンズ・バリチェロにゴール手前で順位を譲られて1位でフィニッシュし、大問題に。他にも同チーム内(時には異なるチーム)でのバトルを避けるために予めチームオーダーを交わし、レースをしたケースもあった。

チェッカーフラッグ: レース(セッション)終了。レースではこの旗を最初に受けた者が優勝となる。

チャンピオンシップ: F1世界選手権(チャンピオンシップ)はドライバーとチームに分けて争われる。それぞれドライバーズ選手権、コンストラクターズ選手権と言う。2010年シーズンより、各グランプリで1位から10位に入った者が入賞となり、ポイントを与えられる。シーズンを通してそのポイントを最も多く獲得した者が選手権を制する。

【順位 獲得ポイント】 1位 25ポイント
2位 20ポイント
3位 15ポイント
4位 10ポイント
5位 8ポイント
6位 6ポイント
7位 5ポイント
8位 3ポイント
9位 2ポイント
10位 1ポイント

ディファレンシャルギア/デフギア: コーナーを曲がる際、内側のタイヤと外側のタイヤに回転数の差が生じるため、それを調整する装置。

ティフォシ: フェラーリの熱狂的なファンのこと。

ディフューザー: ダウンフォースを発生させるため、マシンのリアエンドに装着する空力パーツ。

ディフレクター/ターニングベイン: ノーズやコックピットの左右などに取り付けられた空力パーツ。空気の流れを変えたり整えたりするための装置。

テール・トゥ・ノーズ: 前方のマシンの後方部分に自車のノーズ部分があたりそうなくらいに近づいて走行している状態。

テールランプ: マシン後部につけられた明かり。義務化されている。ピットレーンなどでリミッターを使用している際に点滅する。雨天時のレースでは後方のマシンが前方のマシンを認めやすくするため、常時点滅させなければならない。

デグラデーション: 摩耗によってタイヤの性能が低下すること。"タレ"とも言う。

デプスゲージ: 0.1mm単位でタイヤの摩耗具合を図ることができる器具。デプスゲージの使い方としては、まずスイッチを入れ、ゼロ点調整し、針を出してからタイヤの溝(グルーブ)、もしくはタイヤに空けられた計測用の小さな穴(ディンブル)にあてて、その深さを計測する。その数値を新品状態のタイヤの値と比較して摩耗度を測る。摩耗の度合いを測ることによって予測データが出てくるので、ドライバーがそのままプッシュしていいのか、少しタイヤをセーブしながら走らなければならないかを判断できる。デジタル計測のものはデジタルデプスゲージとも呼ばれる。

テレメトリー: マシンのデータを無線通信で送り、ピットにて計測、分析するためのシステム。遠隔計測装置。

ドライタイヤ: 晴れている日に装着するタイヤ。1998年から2008年までは溝が4本入ったタイヤが使用されていたが、2009年より以前に使われていた溝なしのスリックタイヤが復活。ドライタイヤは大きく分けるとソフトタイヤとハードタイヤの2種類がある。ソフトタイヤはグリップ力(路面にタイヤが貼りつく力)が高い反面、摩耗が早い。ハードタイヤはグリップ力が低いが、耐久性は高くなる。

ドライバー: グランプリに出走するドライバー(各チーム2名)をレースドライバー、レース以外の開発作業やテストなどを専門に担うのがテストドライバー。1チームにつき2名のレースドライバーが起用されることから、さまざまな場面で優遇されるナンバー1(エース)ドライバーと、そのエースドライバーをサポートするナンバー2ドライバーと、区別して見られることが多いが、基本的にどのチームも待遇に差はないという意味で"ドライバー平等制(ジョイントナンバー1)"を主張する。テストドライバーには将来のレースドライバー昇格を目的に若手を起用する場合も多いが、フェラーリのルカ・バドエルとマルク・ジェネ、マクラーレンのペドロ・デ・ラ・ロサというようにベテランドライバーを起用するチームもある。またテストドライバーはリザーブ(サード)ドライバーを兼任することが多く、テスト兼リザーブドライバーなどと言われる。

ドライバーズ選手権: ドライバーの選手権。レースに出走したドライバーの中で、シーズンを通して最も多くポイントを獲得した者がドライバーズチャンピオンとなる。ワールドチャンピオン、世界王者、F1チャンピオンと言った呼び方がある。

トラクション: 駆動力のこと。

トラクションコントロールシステム: 通称TCS。制御装置の一種で、スタートや加速の時にタイヤの空転や左右の駆動力差を整える電子制御装置。2008年よりテクニカルレギュレーションにて"スピン防止やスロットルに対するドライバーの過度な要求を補正することを目的としたシステムおよび装置をマシンに装備してはならない。ホイールスピンの発生をドライバーに知らせる装置やシステムは不可とする"と定められたため、使用禁止になっている。

トラフィック: 渋滞のこと。走行中、前方にマシンが複数台おり、自分のペースで走れなかった場合などに「トラフィックに引っかかった」と表現したりする。

トランスミッション: ギアボックス、デフギア、クラッチなど、駆動系のパーツを総称して呼ぶ。

ドリフト: 横滑りしている状態。あるいは意図的にタイヤを滑らせるドライビングテクニックのこと。

トレッド: タイヤが実際に路面に接触する部分のこと。

ノーズ: 直訳で鼻。マシンの最前部のこと。ノーズの先端が上に上がっているものをハイノーズと呼び、下に向いているものをローノーズと呼ぶ。

ノーズコーン: フロントウイングを含め、マシン前方部のユニットを指す。

バイザー: ドライバーのヘルメットで視界を得る部分。風よけ。透明のものや日差し対策用のスモーク型、ミラー加工されたものなどさまざまある。この部分には"捨てバイザー"と呼ばれる透明のフイルム状のものが数枚張られており、レース中に前車からのオイルなどでバイザーが汚れて視界が悪くなった際にドライバー自身が捨てバイザーを1枚はがして再び視界を確保する。

ハイドロプレーニング/アクアプレーニング: 正確には日本語でハイドロプレーニング現象、またはアクアプレーニング現象と言われる。水がたまった路面を走行中にタイヤと路面の間に水が入り込み、マシンが水の上を滑る形でグリップしなかったりハンドルが効かなくなる現象のこと。

ハイドロリック: 油圧系とその制御系までを含めて総称されるもの。ギアボックスのシフトチェンジやクラッチ、スロットル、パワーステアリングなどがこれによって制御されている。何らかの原因でハイドロリック(油圧)が落ちてしまうと、ほとんどの場合でシフトやスロットルに異変が生じ、加速不能、つまり走行不能になる。

バックマーカー: 周回遅れのマシン、ドライバーのこと。

パドック: マシンを整備する場所を含めた総称。主にF1の場合はピット裏のスペースを指す。ドライバーや関係者らが報道陣からの取材に応じたり、食事やミーティングなどをすることから、サーキットの社交場とも言われる。

跳ね馬: フェラーリのロゴを表現した言葉。フェラーリの代名詞。

パラゴン: イギリスにあるマクラーレンのテクノロジー・センターの名称。2004年の5月から稼動。最新の風洞も完備されている。マクラーレン・グループの闘将ロン・デニスが細部までこだわり、建設年数7年、総工費500億以上をかけて作られた。

パルクフェルメ: 車両の保管場所。マシンの計量など車検が行われる場所。予選を終えたマシンはパルクフェルメに保管される。また、レース直前のフォーメーションラップまで、各チームがそれぞれのマシンに施せる作業が限定されているため、許可を得られた場合のみ検査官の厳しい監視の下で可能。レース終了後も完走したドライバーはここにマシンを止め、車検が終わるまで許可なしには入室できない。

パワーステアリング: ドライバーの操舵力を補助する装置。通称パワステ。

バンピー: コース上が滑らかでなく、デコボコの多い路面の状態のこと。

バンプ: 路面上の盛り上がった部分。これが多数ある状態をバンピーと言う。

ピット: サーキットで各チームがマシンの整備を行う場所のこと。レース中はタイヤ交換や給油などのピット作業を行う。また、サイドポンツーンに入ってしまったゴミの除去や、マシンの故障した部位のパーツ交換を行う場合もある。

ピットウオール: ピットとコースの間に設けられた壁。サインボードを掲示する場所も含めて指すことが多い。1台のマシンにつき6名のクルーまでしか立ち入れない決まりだが、レース終了時にはクルーが総出でドライバーを迎えたりする。

ピットクルー: ピットに入るチームメンバーを指す。基本的にはピットストップ時に作業をするメカニックを指すことが多い。

ピットスタート: 何かしらの理由によりマシンが規定時間内にスターティンググリッドに着けなかった場合に救済措置としてピットロード出口からスタートすること。予選から決勝開始まで給油等の作業が禁止された2003年以降は戦略的に利用する場合もあり、予選で下位に沈んだ場合など、スペアカーに乗り換えたりすることでピットスタートを選択すれば燃料積載量やセッティングをいじることができる、というのが理由。

ピットストップ: タイヤ交換や給油、トラブル時の修理などを行うためにピットに戻ること。現代のF1ではピットストップの静止時間における順位の入れ替わりが激しく、勝敗を左右する重要な要素となっているため、慎重かつ素早く作業しなければならない。作業自体はたいてい5秒から10秒程度で終わらせる。2010年からはレース中の給油が禁止される。

ピットレーン: 本コースとは別にピット前に設けられたコース。コース側を高速レーン、ピット側を内側レーンと呼ぶ。レーン内ではエンジンの力でマシンをバックさせることが禁じられているため、ガレージにマシンを納める場合などはピットクルーが手で押して入れる。

ピットロード: ピットへの誘導路。

ファステストラップ: レース中に出したその時点での最速タイム。ベストタイムとも言う。レース終了後はそのレース中に記録された1周における最速タイムがファステストラップとして歴史に刻まれる。

風洞: チームが巨額を投じて建設し、空力性能の実験に用いられるトンネル状の施設。トンネル内部の強力なファンが風を起こし、それをマシン開発に用いる。路面はベルト状にして、あたかも実際に走行しているかのような状態を作り出せる。レギュレーションにより、サーキットでのテスト数が制限されているF1ではとても重要な設備である。

フォーメーションラップ: レースのスタート前に全車がコースを周回すること。マシンを蛇行させてタイヤを温めようとしたり、ブレーキを強く踏んでブレーキを温めて効きを良くしようという光景がしばしば見られる。追い越し禁止。マシントラブルが発生した場合は最後尾グリッドに着くか、ピットスタートとなる。

フライングラップ: 予選でアタックをかける周回。

フラッグ(旗): アクシデントやコースの状況などをドライバーに伝達するために掲示されるもの。

【参照:赤旗、青旗、黄旗、緑旗、黒旗、オイルフラッグ、オレンジボール、白旗、チェッカーフラッグ、黒白旗】

フラットスポット: ブレーキをロックするなどしてタイヤに平らな部分を作ってしまうこと。フラットスポットができるとタイヤが性能を発揮できないほか、バイブレーションの原因にもなり、ドライビングが困難になる。

ブリスター: タイヤの温度が上昇しすぎて、表面に気泡ができてしまうこと。タイヤのオーバーヒート状態。グリップ力が落ちる。

フロントウイング: クルマのノーズ(先端)の下に付いているウイングのこと。

フロントロー: スターティンググリッドの中で1番手と2番手が付く位置のこと。フロント(front)とは先頭のことをさし、ロー(row)は列のこと。つまり先頭列(最前列)を英語のままフロントローと呼んでいる。2列目以降はセカンドロー(second row - 3番手と4番手の位置)、サードロー(third row - 5番手と6番手の位置)・・・と呼ぶ。

ヘアピン: 約180度の急カーブ。その形が髪止めのヘアピンに似ていることから付いた名称。

ペナルティ: レギュレーションに反する行為が行われた場合、該当するドライバーには、度合いに応じてペナルティが与えられる。重度の違反の場合、レース失格の裁定が下る場合もある。

【主なペナルティ】
ドライブスルーペナルティ・・・ピットレーンを制限速度内のスピードで通過してレースに復帰する。ピットレーンはスピードの出せるホームストレートに並行して設置されているため、20秒程度の時間をロスしてしまう。
10秒ストップペナルティ・・・ドライブスルーペナルティに加えて10秒間ピットで停止する。ペナルティによるピットストップ中はピットクルーがマシンに触れること、つまりタイヤ交換などの作業は一切許されない。
他に、次のグランプリでスタートグリッドが10番後方になる場合や、注意、罰金などのペナルティもある。過去には、次回以降のレースを数戦出走停止となった場合や、ポイントはく奪という厳しい処分が下されたケースも。

ヘルメット: ドライバーの頭部を守るという役割は当然のこと、F1ドライバーのヘルメット内にはピットにいるチームスタッフと連絡できる無線機能も付いている。また、ドリンク用のストローを通す穴が空いており、ドライバーはレース中に水分を補給できる。最近ではヘルメットが空力パーツの一部として捉えられており、空力性能を考えたヘルメットを開発するメーカーもある。

ホイール: タイヤを装着する内側中心部分の金属製の部分。耐久性と軽量からアルミ製が多く使われている。

ホイールスピン: タイヤが空回りしてしまう状態。

ホイールベース: フロントタイヤとリアタイヤの間の長さ。

ポイント: レースで1位から10位までの入賞者に与えられるもの。

2009年までは1位から8位までの8名にポイントが与えられていたが(1位から10点、8点、6点、4位以降は5点、4点、3点、2点、1点)、2010年シーズンよりグリッド枠が13チームに増加するため、ポイントシステムが変更される。

【順位 獲得ポイント】
1位 25ポイント
2位 20ポイント
3位 15ポイント
4位 10ポイント
5位 8ポイント
6位 6ポイント
7位 5ポイント
8位 3ポイント
9位 2ポイント
10位 1ポイント

ポール・トゥ・ウイン: レースをポールポジションからスタートし、優勝すること。

ポールシッター: 予選で最速タイムをマークし、ポールポジションを獲得した者のこと。

ポールポジション: 予選で最速タイムを記録したドライバーに与えられる最前グリッドのこと。

ポディウム(表彰台): 毎グランプリ3位までに入ったドライバーがポディウム(表彰台)で表彰される。優勝ドライバーと優勝チーム(コンストラクター)の国家が流され、トロフィーを授与される。その後はビゼー作曲の"カルメン"をBGMに、高級シャンパンをかけあってお互いの栄光を称え合うシャンパンファイトをする。ポディウムでは各ドライバーともタイヤメーカーの帽子をかぶる。

マーシャル: スチュワード(競技委員長)らからの指示を受けてレース運営を円滑にするために活動するコース係員の役職名。旗を振ったり、ストップしたマシンの撤去作業などを担う。

マイスター: 意味は専門家。エキスパート。難易度の高いレースで何度も優勝したドライバーがあてはまる。モナコマイスターなど。

マシンカラー: 同じチームから出走する2台の車両はグランプリ期間中、2台とも同様のカラーリングでなければならない。異なるカラーリングを用いる場合は全チームの承認が必要。

マスダンパー: コーナー進入時など急ブレーキをかけた際の衝撃を吸収し、マシンのバランスを保つシステム。

緑旗/グリーンフラッグ: コース上の問題が解消され、手前のポストで出されていた旗が解除された場合に示される。

メカニカルグリップ: 空力的なダウンフォースによって得られるグリップ力ではなく、サスペンションなどの機械的な性能によって得られるタイヤのグリップ力のこと。

メカニック: 整備士。マシンの調整や整備などを担う人。

モーターホーム: チームスタッフが活動の拠点とする"移動式の家(モーターホーム)"。ドライバーや関係者などが食事をとったり、報道陣やゲストなどが訪れる憩いの場としても活躍する。

モディファイ: 部分的な修正の意味。マシンに変更を施した際に用いられる。

ラジエーター: エンジンを冷却するためのパーツ。

ラジオ/無線: ドライバーとピットとの通信システム。

ラバーグリップ: マシンがコースを走ることでタイヤのゴムが路面に付着して得られるグリップ。

コース上の理想的なレコードライン(走行ライン)を各車が走行し続けると、そのラインにはタイヤのゴムが付着して黒く変色するようになり、ラバーグリップが増加する。レコードラインを外れると、ほこりやゴミが多く非常に滑りやすい。

リアウィング: クルマの後ろについている大きなウイングのこと。

リザルト: セッションの結果。主にはレース結果を指す。

リタイア: 走行を続けられず、レースを棄権すること。リタイアをする原因は大きく分けて以下の3つ。

メカニカルトラブル・・・何らかの原因でマシンが故障して走行が不可能、もしくは困難になった場合。スタートができない、ガス欠になった、という場合もある。
レースアクシデント・・・壁やバリア、他のマシンと衝突し、マシンが破損して走行不能となった場合。コースアウトをしてグラベルにはまり、タイヤが空転して動けなくなってしまいリタイアする場合もある。
失格によるリタイア・・・レギュレーションに著しく反する行為が行われた場合、該当するドライバーには黒旗とカーナンバーが掲示され、失格となる。また、セッション後の車検が行われる際にレギュレーション違反が見つかって失格となる場合もある。例外として、ドライバーやチームのメンタル面が原因でリタイアというケースもある。

レギュレーション: ルール、規約、規則。F1にはスポーティングレギュレーション(競技規則)とテクニカルレギュレーション(技術規則)がある。

レコードライン: サーキットにおける理想的な走行ライン。当然、このラインを走る方が速い。

ローリング: コーナーを曲がる際に遠心力でマシンが外側に傾くこと。

ロールバー: ドライバーの頭部保護用のパーツ。コックピット前後に設置されている。

ローンチコントロール/ラウンチコントロール: 直訳で発進制御。スタート時や加速時にタイヤの無駄なスリップを防ぐための装置。スタート時のおもしろさに欠けるとの声や膨大な開発費がかかることから、2004年以降、使用が禁じられている。

ロリポップ: 棒付きキャンディーの意味。ピットストップの際にマシン正面に出される。形が似ていることからロリポップと呼ばれる。表面に"BRAKE(ブレーキ)"、裏面に"1ST GEAR(1速)"と書かれているのが主流。スポンサーロゴが入ったロリポップを使用するチームもある。作業開始時に表面を、タイヤ交換終了と同時に裏面を見せる。すべての作業が終了したら上に持ち上げることでドライバーに"ゴーサイン"を出す。ピットクルーの中でロリポップを担当する者を"ロリポップマン"と呼ぶ。また、2008年シーズンにはフェラーリがロリポップおよびロリポップマンを撤廃し、"トラフィックライト(信号機)"システムを導入。主要なメカニックがボタンを押すと、ドライバーに"グリーン"ライトが掲示されるというものだが、人的ミスなどの問題が発生し、同シーズン終盤にはロリポップを復活させた。