セバスチャン・ベッテル ドイツ
- 氏名 セバスチャン・ベッテル
- 生年月日 1987年7月3日
- 出身地 ドイツ・ヘッペンハイム
- 年齢 32歳195日
- 身長 1.76 m
- 体重 58 kg
- 現所属チーム フェラーリ
- 過去の在籍チーム BMWザウバー, トロ・ロッソ, レッドブル
| Year | Car | Race | Start | Won | Pod | Class | Best | Pole | Front | Best | Lap | Hat | Pts | Pos | ||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2007 | BMW Sauber, Toro Rosso | 8 | 8 | 0 | 0 | 5 | 4 | 0 | 0 | 7 | 0 | 0 | 6 | 14 | ||||
| 2008 | Toro Rosso | 18 | 18 | 1 | 1 | 12 | 1 | 1 | 1 | 1 | 0 | 0 | 35 | 8 | ||||
| 2009 | Red Bull | 17 | 17 | 4 | 8 | 14 | 1 | 4 | 8 | 1 | 3 | 1 | 84 | 2 | ||||
| 2010 | Red Bull | 19 | 19 | 5 | 10 | 16 | 1 | 10 | 13 | 1 | 2 | 0 | 256 | 1 | ||||
| 2011 | Red Bull | 19 | 19 | 11 | 17 | 18 | 1 | 15 | 18 | 1 | 3 | 2 | 392 | 1 | ||||
| 2012 | Red Bull | 20 | 20 | 5 | 10 | 19 | 1 | 6 | 8 | 1 | 6 | 2 | 281 | 1 | ||||
| 2013 | Red Bull | 19 | 19 | 13 | 16 | 18 | 1 | 9 | 15 | 1 | 7 | 3 | 397 | 1 | ||||
| 2014 | Red Bull | 19 | 19 | 0 | 5 | 16 | 2 | 0 | 2 | 2 | 2 | 0 | 190 | 4 | ||||
| 2015 | Ferrari | 19 | 19 | 3 | 13 | 18 | 1 | 1 | 3 | 1 | 1 | 0 | 278 | 3 | ||||
| 2016 | Ferrari | 21 | 21 | 0 | 7 | 17 | 2 | 0 | 0 | 3 | 3 | 0 | 212 | 4 | ||||
| 2017 | Ferrari | 20 | 20 | 5 | 13 | 18 | 1 | 3 | 13 | 1 | 5 | 0 | 317 | 2 | ||||
| 2018 | Ferrari | 21 | 21 | 5 | 12 | 20 | 1 | 5 | 10 | 1 | 3 | 0 | 320 | 2 | ||||
| Total | 241 | 241 | 53 | 121 | 209 | 1 | 56 | 98 | 1 | 37 | 8 | 3008 |
| グランプリ | サーキット | 開催日 | ||
|---|---|---|---|---|
| デビュー戦 | アメリカGP | インディアナポリス | 2007年6月17日 | レース結果 |
| ラストレース | アブダビGP | ヤス・マリーナ | 2019年12月1日 | レース結果 |
2010年に史上最年少でF1世界チャンピオンの称号を手に入れたセバスチャン・ベッテルは現在のトップ3ないし4のドライバーの中でもひときわ輝く星だ。レッドブルの若手ドライバー育成プログラムで成長を遂げ、今やフェラーリの将来を担う重要な役目を与えられたベッテルはF1ワールドチャンピオンに求められる、賢さ、頭の回転の速さ、マシンでの速さ、そのすべてを兼ね備えている。
カートでキャリアを始めたベッテルは2003年、フォーミュラBMWに挑戦してベストルーキーの名誉を得た。翌年には全20戦中18レースで勝利し、タイトルを獲得している。2005年にはユーロF3にステップアップし、2006年にはロバート・クビサの後任としてBMWザウバーのテスト兼リザーブドライバーに就任。その後はワールドシリーズbyルノーに参戦するも、2007年アメリカGPで急きょF1デビューのチャンスが舞い込む。
前戦カナダGPで負傷したクビサの代役としてレース参戦のチャンスを与えられたベッテルは、予選を7番手で通過して臨んだ決勝レースで見事8位入賞を果たした。ちなみに、デビュー戦での予選7番手というのは、同郷の大先輩ミハエル・シューマッハと同じである。
同年のハンガリーGPからは、解雇されたスコット・スピードの後任としてトロ・ロッソのレースシートをゲット。雨の日本GPで、セーフティカー導入中に後のチームメイト、マーク・ウェバー(レッドブル)に追突するなどミスも目立ったが、ウエットコンディションの中国GPで4位入賞という力強い結果を残した。
フル参戦1年目となった2008年もトロ・ロッソを駆ったベッテルだが、シーズン前半戦は数多くのアクシデントに巻き込まれて完走さえままならなかった。しかし、マシンのアップデートが効果を発揮したこともあり、雨のモナコで5位入賞を果たす。新マシンに自信を見いだすことができたベッテルは、またも雨のモンツァで快走してイタリアGPを制覇。F1史上最年少でのポールポジションと優勝をマークしてみせた。同シーズンはランキング8位につけ、2009年からは姉妹チームのレッドブルに移籍。経験豊富なウェバーをチームメイトに迎えたセバスチャンは、予選から好パフォーマンスを発揮して印象的な活躍を披露。中国GP、イギリスGP、日本GP、アブダビGPで勝ち、ランキング2位でフル参戦2年目のシーズンを終えた。
ドラマチックな幕切れとなった最終戦で初の王者に輝くまでランキングをリードすることはなかったとは言え、2010年は大活躍の年となった。シーズンを通して最速のマシンを操る最速のドライバーでありながら信頼性の問題やいくつかの大きなエラーのためにタイトル争いの蚊帳の外で迎えたラストレースにて、チャンピオン候補のフェルナンド・アロンソとマーク・ウェバーがそれぞれ7位と8位に終わったのを尻目に勝利を得たベッテルがこの年の栄冠を手にしている。
初めての防衛戦を前にレッドブルとの契約を2014年末まで延長したベッテルは、2011年シーズンの開幕から8戦で6勝、全19戦中16レースをトップ2で終え、4グランプリを残した状態でチャンピオンシップを勝ち取るという圧倒的な成績でチームの期待に応えた。
マシンの排気に関するレギュレーション変更によってレッドブルのパフォーマンスが冬季に大きな損失をこうむった2012年はより苦しいものに。しかし、シーズン終盤に入ってRB8は近づきがたい速さを発揮し、このパフォーマンスを最大限に活用したベッテルは2位のアロンソに3ポイント差で再び王座を手に入れている。
2014年開幕戦メルボルンではロータスのキミ・ライコネンが優勝し、2位にアロンソが入るなど、ベッテルの4年連続戴冠は厳しいかに見えたが、マレーシアGPでチームオーダーを無視して勝利をもぎとってみせた。チームメイトのウェバーを軽視したとして人気を落とす一方でひたすら前進を続け、RB9がピレリタイヤを最大限に活用できるようになるや、ベッテルは飛ぶ鳥を落とす勢いとなる。シンガポールでの圧勝で輝かしい力を見せつけたベッテルはインドGPでタイトルを決め、シーズン末までに9連勝を達成している。
しかし、レギュレーションが大幅に変わるのと同時にチームメイトも変わった2014年が幕を開けるとすぐに、レッドブルが使用するルノーエンジンがメルセデスに比べて非力であることが明らかになり、ベッテルの快進撃はストップ。新車の要求にうまく適応できないでいたベッテルの存在は、もう1台のRB10を駆るダニエル・リカルドの活躍の影に隠れてしまった。前年度チャンピオンが1勝も上げられずにシーズンを終えたのは1998年のジャック・ビルヌーブ以来のことだ。
2014年日本GPを開催中だった鈴鹿のパドックは、前触れなくもたらされたベッテルのレッドブル離脱のニュースに驚かされた。1998年から続いてきたレッドブルとの関係を終わらせたベッテルは自身のアイドルであるミハエル・シューマッハの背中を追うようにフェラーリへ移籍し、伝統のイタリアチームの一員として2015年シーズンを迎える。新たな相棒は親しい友人でもあるキミ・ライコネンだ。
この移籍が成功だったと分かるまでに長い時間はかからなかった。2015年開幕戦オーストラリアGPで3位表彰台に上ったベッテルは、第2戦マレーシアGPで前年度未勝利のフェラーリに久方ぶりの勝利をプレゼントする。メルセデス優勢の状況にもかかわらず計3勝を挙げたベッテルは、ドライバーズ選手権3位で2015年シーズンを締めくくった。
2016年もライコネンとのコンビを継続して打倒メルセデスを目指したベッテルは、開幕戦オーストラリアGPで3位表彰台に上る。序盤はマシントラブルや他車から追突されたレース以外はコンスタントに表彰台フィニッシュを続けたものの、シーズンが進むにつれてフェラーリのペースは伸び悩むように。戦略が裏目に出たり、納得できない他車の動きにフラストレーションを募らせたりと、苦しい状況が垣間見えたベッテルだが、最終戦アブダビGPでは3位フィニッシュを果たして存在感を示している。表彰台に7回上ったこの年のランキングは4位だった。
2017年は大幅なルール改定とフェラーリが実施した構造改革が功を奏し、メルセデスのルイス・ハミルトンとタイトル争いを繰り広げたベッテル。ポイントリーダーとして夏休みを迎えながらも第18戦メキシコGPでハミルトンの戴冠を許した要因には、第14戦シンガポールGPでのクラッシュや、続くセパン、鈴鹿での信頼性トラブルなどがあったが、ベッテル本人が一番悔いているのは第8戦アゼルバイジャンGPでハミルトンがブレーキテストしたと感じ、セーフティカー出動中にハミルトンのマシンに当てにいった件だという。自身のコントロールが及ばないレーシングインシデントではなく、不必要なことで自ら機会を台無しにしてしまったからだ。
前年の雪辱を果たすべく迎えた2018年は、開幕から2連勝で幸先のいいスタートを切る。その後はライバルのハミルトンに連勝を許すレースもあったが、シーズン中盤までは前年同様にハミルトンと互角の戦いを続け、第10戦イギリスGPではポールスタートのハミルトンに勝利したことによりチャンピオンシップポイントで2点差に迫る。そして迎えた第11戦ドイツGP。自身の母国で3戦ぶりにポールポジションを獲得し、スタートダッシュを決めて順調にトップで周回を重ねていたが、自らのミスでマシンのコントールを失いリタイアを喫した。ここからのベッテルは調子が上がらず、第14戦イタリアGPや第17戦日本GPではレース中の接触により大幅に順位を落とすなど、振るわないレースが続いた。結局シーズン後半はベルギーの1勝のみでシーズンを終えることになり、チャンピオンを獲得することはできなかった。
キミ・ライコネンに代わって若手シャルル・ルクレールをチームメイトに迎えた2019年、シーズン序盤のベッテルは低迷が続いた。好調だったプレシーズンテストでの期待に反して、フェラーリのマシンは競争力が不足していたのだ。さらに、昨年同様にドライビングミスも目立つ。第2戦バーレーンGPではスピン、第7戦カナダGPではポールポジションからトップ快走中に自身のミスからルイス・ハミルトンへの進路妨害でペナルティを取られ、シーズン初優勝のチャンスを逃す。さらに第10戦イギリスGPではバトル中にフェルスタッペン(レッドブル)に追突しペナルティを取られている。一方、面目躍如となったのは第11戦ドイツGP。予選でのマシントラブルにより最後尾からのスタートだったが、めまぐるしく変わる天候で荒れたレース展開の中、次々に他車をオーバーテイクし順位を上げる。さらにレース終盤に怒濤(どとう)の追い上げを見せ2位でフィニッシュし、昨年の同レースでの雪辱を果たした。シーズン後半では第15戦シンガポールGPでシーズン唯一となる勝利を挙げたが、他のレースでは優勝争いに食い込むことはできず、最終的にランキング5位でシーズンを終えた。シーズンを通して予選・決勝ともにチームメイトのルクレールにも水をあけられ、第20戦ブラジルGPではそのルクレールと接触してしまうなど、4度のチャンピオン経験者らしからぬシーズンとなった。
【長所と短所】
グリッド上で最速ドライバーの一人である。ポールポジションからのスタートダッシュも多いが、後方グリッドからの戦いや1コーナーでの競争においては避けられるはずのアクシデントを引き起こしてしまうこともある。とは言え、経験を積む中でこの弱点が現れることも少なくなってきた。
【キャリア最高の瞬間】
2010年にF1史上最年初王者に輝いたこと。また2008年に決してトップレベルのマシンではなかったトロ・ロッソを駆り、イタリアGPでポール・トゥ・ウインを飾った走りは、称賛に値するだろう。
【キャリア最低の瞬間】
忘れてしまいたくなるほどに低迷した2014年シーズン。不調に陥り未勝利に終わったベッテルとは対照的に、レッドブルに加入したばかりの僚友ダニエル・リカルドは3勝を挙げている。これに準じるのが2007年日本GPでのマーク・ウェバーとのクラッシュだろう。セーフティカーの先導下、ウェバーの後ろ3番手を走っていたベッテルは、集中力が切れたか前を行くレッドブルマシンに突っ込んでしまう。これでウェバーとベッテルの両名がリタイアを喫し、トロ・ロッソのガレージに戻ったベッテルが思わず号泣するシーンが国際映像に捉えられていた。
【注目のコメント】
セバスチャン・ベッテル
「チェッカーフラッグなんて、ただの木の棒と布切れでできているだけなんだけどね。でも、ホントに小さなことだけど、コントロールラインを通過した時にそれが振られることには大きな意味がある」
「船と同じように、マシンにもセクシーな女の子の名前をつけてあげなきゃ。僕のもともとのマシンは"ケイト"って呼んでいたんだ。だけど、オーストラリアの開幕戦でダメになっちゃった。だから、今回のマシンは"Kate's Dirty Sister(ケイトズ・ダーティ・シスター/ケイトの荒くれ妹分)"って呼んでいるんだ。だってこっちの方がアグレッシブで速いから」
マーティン・ブランドル
「ベッテルは直線を走るとき、笑ったり自分にジョークを言ったりしているんじゃないかと想像している。彼のふるまいを見る限りでは、そう思えるよ」
【トリビア】
イギリスびいきのベッテルはモンティ・パイソンやリトル・ブリテンのようなイギリスコメディ、さらに音楽ではビートルズを好む。また、イギリス式の朝食もお気に入りのようだ。
ベッテルはそれぞれのシーズンを共に戦うマシンに女性の名前をつけることで知られている。過去の"彼女"にはケイト、ケイトの荒くれ妹分、甘美なリズ、ハングリー・ハイディ、スージーらがいる。
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2019年12月3日 コースに向かうベッテル © GIUSEPPE CACACE / AFP |
2019年12月1日 マシンの力を引き出そうと努めるベッテル © Mark Thompson/Getty Images |
2019年11月30日 必死にペースを見いだすベッテル © Clive Mason/Getty Images |
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