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アロンソ、母国で今季2度目の勝利!

M.S.
2012年6月24日
先頭をキープしたベッテル © Press Association
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F1サーカスは7人目の勝者が誕生したカナダからヨーロッパへと帰還し、24日(日)日本時間21時から2012年FIA F1世界選手権第8戦ヨーロッパGP決勝が行われた。

舞台となるバレンシア市街地サーキットは1周5.419km、決勝レースは57周で行われる。DRSゾーンは昨年から1カ所減り、ターン10からターン12にかけての一カ所に設定された。市街地サーキットでありながら高速のバレンシアにはピレリのソフトコンパウンドとミディアムコンパウンドが持ち込まれている。

土曜日に行われた予選ではわずかな差が明暗を分ける接戦となるも、レッドブルのセバスチャン・ベッテルがライバルたちに圧倒的な速さを見せてポールポジションを奪取。2番手にマクラーレンのルイス・ハミルトン、3番手にスペイン・バルセロナで開催されたスペインGPで初優勝を飾ったパストール・マルドナド(ウィリアムズ)が入った。

4番手と5番手にはロータスのロマン・グロージャンとキミ・ライコネンがつけ、6番手ニコ・ロズベルグ(メルセデス)をおいてザウバーの小林可夢偉が7番グリッドを獲得している。

レース前にはマルシャが体調不良から予選の参加を見合わせたティモ・グロックが決勝レースにも参加しないことを発表し、ヨーロッパGP決勝レースは23名での戦いとなった。

レース開始時の天候は晴れ、気温26度、路面温度45度のドライコンディション。スタート時のタイヤとしては、12番手ミハエル・シューマッハ(メルセデス)、15番手セルジオ・ペレス(ザウバー)、18番手ジャン-エリック・ベルヌ(トロ・ロッソ)、19番手マーク・ウェバー(レッドブル)以外の全員がオプションタイヤをチョイスしていた。

フォーメーションラップの後にレースがスタートすると4番グリッドのグロージャンがマルドナドの前へ出る。ライコネンも好発進を見せたが、マルドナドをかわすことができずに7番手スタートの可夢偉にパスされている。

後方ではQ3進出を逃したフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)がポジションを上げ、ベッテル、ハミルトン、グロージャン、マルドナド、可夢偉、ライコネン、ニコ・ヒュルケンベルグ(フォース・インディア)、アロンソというオーダーでまずは落ち着く。ロズベルグは10番手にポジションを落とした。

可夢偉はマルドナドを抜いて4番手にポジションを上げ、ロズベルグはさらにマッサに先行を許している。

スタート後の混乱が落ち着いてからしばらくは、オーバーテイクが難しいバレンシアらしい展開が続く。そんな中でも悠々と2番手以下との差を開くベッテルの後ろでは3番手グロージャンがハミルトンをかわすチャンスを狙っていた。

そのグロージャンがついにハミルトンを料理したのは10周目のこと。前を行くベッテルとはすでに10秒以上の差がついていた。

続く11周目にはバトンとペレスが1回目のピットストップを行い、バトンがミディアム、ペレスがソフトにそれぞれ交換している。マッサもミディアムタイヤに履き替えた。

13周目からはアロンソとライコネンの攻勢が目立ち、アロンソはまずヒュルケンベルグをパスして7番手に浮上。続いてライコネンがマルドナドから5番手のポジションを奪った。

14周目に3番手ハミルトンがピットに入り、ミディアムに履き替える。同じ周回でアロンソはマルドナドをオーバーテイクしてライコネンの後ろ、5番手にまでポジションを上げた。

15周目、3番手の可夢偉と4番手ライコネンが同時にピットへ向かい、ライコネンは素早いピット作業で可夢偉の前でコースへ。しかし、16周目にピットストップを行ったアロンソがライコネンの前となる9番手で戻っている。

スタートから一度もポジションを譲っていないベッテルは17周目にピットに入り、再びソフトタイヤを装着した。同じタイミングで2番手グロージャンも1回目のタイヤ交換を実施している。

いまだピットに入っていない6番手ブルーノ・セナ(ウィリアムズ)をライコネンがかわした21周目、その後ろにつけていた可夢偉がさらにブルーノにしかけようとした際に2人は接触してしまう。スピンを喫したブルーノはバーストした右リアタイヤと共に自力でピットへと帰還した。可夢偉もフロントウイングにダメージを負って緊急ピットストップを実施している。

この一件については審議にかけられ、後にブルーノはドライブスルーペナルティを科された。

このときのトップ10はベッテル、グロージャン、ハミルトン、ディ・レスタ、アロンソ、ライコネン、マルドナド、マッサ、ヒュルケンベルグという面々で、ディ・レスタのみ一度もタイヤ交換を行なっていない状態。そのディ・レスタは22周目にアロンソにかわされたのを始めにいくつかポジションを落とし、7番手を走行していた24周目にピットへ向かっている。

快走するトップのベッテルがグロージャンとの差を19秒に広げていた28周目、後方を走っていたジャン-エリック・ベルヌ(トロ・ロッソ)とヘイキ・コバライネン(ケータハム)が接触したことがきっかけでセーフティカーが導入された。

これを見て2番手のグロージャン以下、ハミルトン、アロンソ、ライコネン、マルドナド、ヒュルケンベルグまでが次々とピットイン。今年はミスが目立つマクラーレンではまたしてもトラブルが発生し、一度マシンを持ち上げたフロントジャッキがマシンを落としてしまったことでタイヤが入らず、多くの時間が失われた。

セーフティカー出動時にはピットーレーン入り口を通過してしまっていたベッテルは1周を走った後にピットイン。これで上位はベッテル、グロージャン、アロンソ、リカルド、ライコネン、ハミルトン、ロズベルグ、シューマッハ、ウェバー、マルドナドのオーダーに。リカルドとロズベルグ、シューマッハ、ウェバーは1回しかストップしていない。

34周目にレースが再開されると、アロンソが目覚しい動きでグロージャンをかわす。ハミルトンもライコネンをパスして5番手に出た。

そしてなんと、予選から圧倒的な速さを誇ってきたベッテルが突然スローダウン。見る間に隊列の最後方まで下がり、それと入れ替わってアロンソが母国のファンの大歓声の中でラップリーダーとなった。ベッテルはそのままマシンを止め、悔しさをにじませながらマシンを降りている。

後方では13番手の可夢偉がマッサと接触してしまう。マッサはピット作業の後にレースに復帰したが、可夢偉はピットでリタイア。このアクシデントについては審議にかけられ、可夢偉は次戦での5グリッド降格ペナルティが科された。

バレンシアの驚きはベッテルだけでは終わらなかった。41周目には2番手を走行していたグロージャンのマシンも突如ペースを落とし、コース脇でストップしてしまう。グロージャンの脱落によってポイント圏内を走るのはアロンソ、ハミルトン、ライコネン、マルドナド、ヒュルケンベルグ、ディ・レスタ、ペレス、バトン、シューマッハ、ウェバーの10名となった。

終盤にかけては大きな動きがないままレースは進行するも、残りもわずかとなった55周目に事態は一気に動く。2番手ハミルトンの後ろでチャンスをうかがっていたライコネンが、ハミルトンがタイヤをロックさせた隙を逃さずに襲いかかり、幾度かの攻防の後に競り勝った。

ハミルトンのペースは落ち、続いてマルドナドからの攻撃を受ける。2人はバトルの中で接触し、ハミルトンは怒りもあらわにマシンをストップ。マルドナドもダメージを受けた様子で、4番手でファイナルラップまでこぎつけながら後方へと下がっていく。

先行するウェバーやヒュルケンベルグをかわしてこの機に表彰台の最後の段をもぎとったのは、7番手にいたシューマッハだった。

怒涛の展開の興奮も冷めやらぬうちにチェッカーフラッグが振られ、今季初めて複数回の勝利を収めたドライバーとなったアロンソがスペインファンの前で優勝の喜びを爆発させている。

アロンソと共に表彰台に上ったのは2位ライコネンと3位シューマッハ。現役フェラーリドライバーと元フェラーリドライバーがバレンシアの表彰台を独占した。かつて表彰台の常連だったシューマッハにとって、これがカムバック後初の快挙だ。

4位ウェバーからヒュルケンベルグ、ロズベルグ、ディ・レスタ、バトン、ペレス、マルドナドまでがポイントを獲得。

11位以降はブルーノ、リカルド、ペトロフ、コバライネン、シャルル・ピック(マルシャ)、マッサ、ペドロ・デ・ラ・ロサ、ナレイン・カーティケヤン(共にHRT)に加え、ハミルトンが19位で完走扱いとなっている。

次戦イギリスGP最初のセッションである金曜フリー走行1回目は7月6日(金)日本時間18時にスタートする予定だ。

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