カナダGP

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波乱のレースでリカルドが初優勝!

Jim
2014年6月9日
© Sutton Images
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現地時間8日(日)、日本時間では日付が変わった9日(月)深夜3時からカナダ・ケベック州モントリオールにあるジル・ビルヌーブ・サーキットで2014年FIA F1世界選手権第7戦カナダGP決勝レースが開催された。

大接戦の予選は群を抜いて速さを示すメルセデス勢がポールポジションを争い、ラストアタックでうまくラップをまとめたニコ・ロズベルグがトップタイムを記録。100分の8秒差だったルイス・ハミルトンがフロントローを確保している。

メルセデスの後方もタイトな戦いが繰り広げられ、3番手から6番手までのタイム差は実に0.05秒しかない。予選で3番手に食い込んだレッドブルのセバスチャン・ベッテルにウィリアムズのバルテリ・ボッタスとフェリペ・マッサが続き、ダニエル・リカルドが6番グリッドに落ち着いた。

土曜フリー走行でクラッシュを喫したザウバーのエステバン・グティエレスは予選に参加できなかったものの、レースへの出走は認められている。シャシーとギアボックスを交換したためピットレーンスタートだ。また、ケータハムの小林可夢偉も別のギアボックスに載せ替え5グリッド降格処分を受けた。

全長4.361kmを誇るジル・ビルヌーブ・サーキットの一戦は70周で争われ、決勝当日は快晴の下、気温27度、路面温度49度、湿度35%のドライコンディションでスタート時刻を迎える。

第1スティントにプライムタイヤを選んだドライバーは中位から下位のグリッドを中心に11番手スタートのニコ・ヒュルケンベルグ(フォース・インディア)など7台。可夢偉はスーパーソフトタイヤをチョイスした。

スタート後、好発進を決めたハミルトンがロズベルグをかわそうとするも、その隙を突いてベッテルが2番手に浮上。しかし、後続でマルシャの2台が接触し、ジュール・ビアンキがウオールに激突するアクシデントが発生した。すぐにセーフティカーが導入され、マシンとデブリの撤去が始まる。モナコGPで初ポイントを獲得したマルシャだが、オープニングラップを終えることなく2台ともリタイアを喫している。ビアンキとマックス・チルトンにケガはない。

コース上にオイルが散らばったため、その対応に時間を要したが、7周目の終わりにレースが再開された。セーフティカー導入中も各車、タイヤの温度を下げぬよう努めており、ポジションに変動なくリスタート。グティエレスに交わされたケータハムのマーカス・エリクソンが9周目にピットに入り、そのままマシンを降りた。

ロズベルグにできるだけ離されたくないハミルトンは早々に攻撃を仕掛けてベッテルから2番手の座を取り戻す。10周目の最終シケインでオーバーテイクを成功させている。

ウィリアムズ勢を追いかけていたレッドブルのダニエル・リカルドはピット戦略での追い抜きを狙って14周目にピットイン。続く周回にはウィリアムズがボッタスをピットに入れる。同時にマクラーレンのジェンソン・バトンも最初のピットストップを終えた。16周目からは上位勢のタイヤ交換が始まり、ピットが慌ただしくなる。

ラップリーダーのロズベルグが最初のピットストップを行ったのは19周目。ロズベルグは新しいタイヤを履いてすぐのターン4で芝生を踏んでしまい、あわやウオールに激突しかけるも何とか回避した。次のラップでハミルトンがピットに入っている。

セルジオ・ペレスがオプション、ヒュルケンベルグがプライムのタイヤでレースをスタートさせたフォース・インディアは1ストップ戦略を実現させようと2台をステイアウトさせ、ベッテルはトップスピードに勝るメルセデスエンジンを積むフォース・インディア勢の追い抜きに手こずった。

ハミルトンの猛プッシュを受けたロズベルグは26周目にターン13を曲がりきれずに直進。タイヤをロックしてしまったものの、幸いにも大きなダメージはなく、ハミルトンとのポジションも変わっていない。この行為が審議対象になったが、お咎め無しの裁定が下っている。

フォース・インディアが動いたのはレースが半ばを迎えた35周目。まずは3番手を走っていたペレスを呼び、ソフトタイヤに履き替えさせた。

各車が2度目のピットストップを行う中、メルセデスのハミルトンが急激にペースを落とす。無線でパワーをロスしているようだと訴え、さらにロズベルグも同じようにスピードを失い、ライバルたちが1分19秒台で走る一方でメルセデス勢のラップタイムが1分22秒台に落ちた。

トラブルを抱えたメルセデスはドライバー陣にペースをコントロールしながらマシンをケアするよう通達。46周目に2回目のピットストップを完了したハミルトンがロズベルグを上回ったが、ヘアピンで深く入ってしまい、すかさずロズベルグがポジションを取り戻した。それでもハミルトンが諦めることはなく、最終シケインにかけてサイド・バイ・サイドに並ぶ。いったん前に出たものの、ハミルトンはシケインをショートカットしたため、47周目に入ったところでロズベルグにポジションを戻した。

再度、攻撃を仕掛けようとしたハミルトンだが、なんとブレーキトラブルに見舞われスローダウン。次々に順位を落としながらピットを目指す。しかし、出迎えたクルーに為す術はなくリタイアを喫した。すぐさまロズベルグに情報が届けられ、ブレーキをケアするよう指示が飛ぶ。一時は25秒近く築いたリードが一気になくなったメルセデスはロズベルグ車をゴールさせようとバックアップに励んだ。

5番手争いも激しさを増し、58周目にボッタスがヒュルケンベルグをかわそうとヘアピンで仕掛けるも、深く入りすぎてしまい、マッサにも先行される。ボッタスを追い抜いたマッサはその後の直線でヒュルケンベルグを料理して5番手に浮上すると、ファステストを連発しながら先頭グループを猛追した。

ロズベルグがトラブルを抱えながらも何とか状況をコントロールする中、ペレスとレッドブルの2台に加えて63周目にはマッサが集団に合流、コンマ数秒差で後ろに連なった。ベッテルがリカルドに近づきすぎたチャンスをマッサが狙うも、追い抜きは成功せず。その後、ブレーキに難を抱えるペレスをリカルドがオーバーテイクして2番手に上がった。残り周回数が少なくなり、ついに攻撃を開始したリカルドがロズベルグを追い抜きラップリーダーに。

さらにブレーキトラブルでペースが落ちるペレスをベッテルが追い抜き、続くマッサもファイナルラップに入ったところで攻撃を仕掛けたが、ターン1でペレスのフォース・インディアマシンと接触、高速状態で2台がウオールに激突した。ベッテルの目の前をウィリアムズマシンが通り抜けるヒヤリとした場面だった。衝撃は激しかったものの、ペレスとマッサは共に自力でマシンを降りている。

このアクシデントでセーフティカーが導入され、そのままレースはチェッカーが振られた。優勝したのはリカルド、苦しいながらもロズベルグが2位、ベッテルが3位でゴールしてレッドブルがホームレースを前にダブル表彰台を達成している。

4位以下バトン、ヒュルケンベルグ、アロンソ、ボッタス、ベルヌ、マグヌッセン、ライコネンがポイントを獲得した。

ケータハムの可夢偉は25周目にヘアピンでスピンを喫した後、マシンにダメージを負ってコース上に停車し、リタイア。実際にチェッカーを受けたマシンはわずか11台という波乱のレースだった。

この後、モントリオールを離れるF1サーカスは再びヨーロッパに戻り、久々のカレンダー復帰となるオーストリアGPに挑む。レッドブル・リンクを舞台に開催されるシーズン第8戦は20日(金)に開幕、日本時間17時から金曜フリー走行1回目が行われる予定だ。

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