ブラジルGP

/ News

  • ブラジルGP - チーム総括

タイトル決定戦はアブダビに持ち越し

Kay Tanaka
2010年11月8日 « ブラジルGP決勝後の記者会見パート2 | 引退を視野に入れるザウバー代表 »

2010年のプロ野球日本シリーズは連日熱い戦いとなって7日(日)に幕を閉じたが、同日に地球の裏側では2010年F1ワールドチャンピオンを懸けたバトルが繰り広げられた。レースを制したのはセバスチャン・ベッテル。2位にマーク・ウェバー(レッドブル)が入ったことで、レッドブルが2010年のコンストラクターズチャンピオンシップを制した。

一方、フェルナンド・アロンソ(フェラーリ)が首位を走るドライバーズ選手権の方は、インテルラゴスの地では決まらなかった。2005年と2006年のアロンソ(当時ルノー)、2007年のキミ・ライコネン(当時フェラーリ)、2008年のルイス・ハミルトン(マクラーレン)、2009年のジェンソン・バトン(当時ブラウンGP)と5年連続でブラジルGPがドライバーズチャンピオン誕生の地となっていたが、その記録が途絶えることになる。

コース全長が短く"75秒サーキット"のインテルラゴスでは、予選にせよ決勝にせよ周回遅れのマシンが大きな役割を演じることが多い。今回のレースでもそのような展開になり、至る所で隊列が見られた。さらにセーフティカーの導入もあり、ポイント争いが激しいものとなったが、1ポイントを獲得するために終盤にトロ・ロッソ勢をコース上で追い抜いた小林可夢偉(BMWザウバー)の走りが光った。

【マクラーレン】
ジェンソン・バトン(予選:11番手/決勝:5位)
ルイス・ハミルトン(予選:4番手/決勝:4位)

ハミルトンはスタートでアロンソを押さえたが、2周目にターン4の立ち上がりでアウト側にふくらんでしまい、アロンソの先行を許した。その後はヒュルケンベルグのオーバーテイクに手間取り、4番手に浮上した時にはトップ3との間に大きなギャップが生まれていた。今回の結果によりハミルトンはアロンソに24ポイント差をつけられ、タイトル獲得のためには次戦での勝利が必須、なおかつライバル勢がポイントを稼げない状況にならなければならない。バトンは早めにタイヤ交換を行う作戦に出たことが功を奏し、5位にポジションを上げた。しかし、昨シーズンにタイトルを獲得したのと同じインテルラゴスで、2010年のタイトルを失うことになってしまった。

【メルセデスGP】
ミハエル・シューマッハ(予選:8番手/決勝:7位)
ニコ・ロズベルグ(予選:13番手/決勝:6位)

両ドライバー共にスタート順位からポジションを上げたメルセデスGP。ロズベルグはピットストップ前にチームに対して要求したタイヤが準備できておらず、作業に時間がかかってしまった。しかし、セーフティカー導入のタイミングもあってポジションを落とすことはなく、シューマッハと共にポイント獲得を果たしている。

【レッドブル】
セバスチャン・ベッテル(予選:2番手/決勝:優勝)
マーク・ウェバー(予選:3番手/決勝:2位)

2005年からジャガーを買収して参戦を開始したレッドブルが、6年目にしてタイトルを獲得した。初勝利の翌年にチャンピオンシップを制したというのも、注目に値する。レースではスタートでヒュルケンベルグをかわし、そのまま1-2フィニッシュ。ウェバーがペースを上げてベッテルに迫るシーンもあったが、その際はベッテルも対応してペースを上げる状況になり、両者がコース上でバトルするシーンはなかった。注目なのは次戦。仮の話になるが、首位ベッテル、2位ウェバー、3位アロンソという序列であればタイトルはアロンソのものになる。しかし、首位ウェバー、2位ベッテル、3位アロンソという序列になると、ウェバーがチャンピオンになる。チームがベッテルにチームプレーを要求するのか? いろいろな意味で目が離せない最終戦を迎えそうだ。

【フェラーリ】
フェリペ・マッサ(予選:9番手/決勝:15位)
フェルナンド・アロンソ(予選:5番手/決勝:3位)

アロンソはスタートでポジションを上げることができなかったが、2周目にハミルトンをパス。その後、苦労しながらヒュルケンベルグをかわし、3番手に浮上した。確実に表彰台をゲットしたアロンソは、ランキング首位を死守。次戦アブダビGPはコース特性的にフェラーリも高いパフォーマンスを発揮できると考えられているが、レッドブル対比でどのような結果になるのか注目だ。マッサは2年ぶりの母国レースだったが、ポイント圏内に入ることすらできなかった。

【ウィリアムズ】
ルーベンス・バリチェロ(予選:6番手/決勝:14位)
ニコ・ヒュルケンベルグ(予選:ポールポジション/決勝:8位)

ポールポジションからスタートしたヒュルケンベルグは、スタート直後にレッドブル勢を押さえることができなかった。その後アロンソにポジションを奪われるも、ハミルトンに対しては巧みなブロックで先を行かせない。結局、タイヤ交換によって4番手の座を失ったが、8位入賞を果たしている。バリチェロはピットストップでのトラブルやアルグエルスアリとの接触でタイヤバーストに見舞われるなど運がなく、入賞できなかった。

【ルノー】
ロバート・クビサ(予選:7番手/決勝:9位)
ヴィタリー・ペトロフ(予選:10番手/決勝:16位)

今週末のルノーは2台がトップ10からスタートしたものの、いずれのドライバーもスタート位置よりポジションを下げてチェッカーを受けた。今回のレースでメルセデスGPがダブル入賞を果たしたこともあり、ルノーのコンストラクターズ選手権5位が確定している。

【フォース・インディア】
エイドリアン・スーティル(予選:18番手/決勝:12位)
ビタントニオ・リウッツィ(予選:17番手/決勝:リタイア)

スーティルは韓国GPで可夢偉と接触したことによるペナルティにより、5グリッド降格処分を受けて23番グリッドからのスタート。終始ポイント争いを展開するも、トップ10には入れなかった。リウッツィも同様な展開だったが、ターン1の先でコースを外れ、マシンを大破させてしまう。これがセーフティカー導入の原因となった。リウッツィは自力でマシンを降りている。

【トロ・ロッソ】
セバスチャン・ブエミ(予選:15番手/決勝:13位)
ハイメ・アルグエルスアリ(予選:14番手/決勝:11位)

韓国GPでグロックに追突したブエミは、5グリッド降格処分を受けて19番グリッドからのスタート。アルグエルスアリと共にポイント争いを繰り広げたが、あと一歩で入賞を果たせなかった。

【ロータス】
ヤルノ・トゥルーリ(予選:20番手/決勝:19位)
ヘイキ・コバライネン(予選:21番手/決勝:18位)

予選ではグロックに"新チーム勢のポールポジション"を奪われたロータス勢だが、レースでは序盤に"新チーム勢の1-2態勢"を築くと、そのままレース終了までポジションを守りきった。アブダビGPでもヴァージンとHRTの上位でフィニッシュすれば、コンストラクターズ選手権10位の座が確実に手に入る。

【HRT】
クリスチャン・クリエン(予選:23番手/決勝:22位)
ブルーノ・セナ(予選:24番手/決勝:21位)

クリエンはレコノサンスラップで燃圧のトラブルに見舞われた。しかしメカニックたちの修理により、4周遅れでのスタートが可能となり、完走を果たしている。ブルーノは初の母国レースでしっかり完走した。

【BMWザウバー】
ニック・ハイドフェルド(予選:12番手/決勝:17位)
小林可夢偉(予選:16番手/決勝:10位)

プライムタイヤで長い第1スティントを過ごした可夢偉は、ポイント争いが厳しい状況の中で忍耐の走りを見せた。セーフティカー導入によって前方のライバルたちがピットインしたことにより、終盤のオーバーテイクを見せて10位入賞を果たしている。ハイドフェルドも悪くないレースだったが、青旗無視の判定を受けてドライブスルーペナルティ。本人はロズベルグをブロックしてしまったことを自覚しており、レース後に謝罪したようだ。

【ヴァージン】
ティモ・グロック(予選:19番手/決勝:20位)
ルーカス・ディ・グラッシ(予選:22番手/決勝:リタイア)

グロックはレース序盤にロータス勢にポジションを奪われてしまい、その後も挽回はできなかった。ディ・グラッシにはトラブルが襲いかかるが、修理をした後に再びコースイン。しかし、完走扱いに達する周回数を走破することはできなかった。

© ESPN Sports Media Ltd.