ブラジルGP

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© Mark Thompson/Getty Images
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シーズン第20戦ブラジルGPでは2人のスタードライバーがとった"やんちゃ"な行動にペナルティが言い渡された。

予選中にFIAの計量に呼ばれ、急ぐあまりに通常の手順を飛ばして自らのドライブでマシンを計量台の上に乗せたのはセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)だったが、エンジンを止めてマシンの計量を行った部分ではレギュレーション違反にあたらないとの判断から、ドライビングとは無関係の戒告処分を科されている。

また、レース中のバトルに関してはそれぞれのドライバーに自らの言い分があり、争った相手に苛立ちを覚えるのもよくあることだが、レース後に身体的な接触を伴う形でそれをライバルにぶつけてしまったマックス・フェルスタッペン(レッドブル)には一風変わった処罰が下された。ドライバーたちが決勝後の計量を行っているガレージでフォース・インディアのエステバン・オコンを数度小突き、あらゆるドライバーの模範であるべきF1ドライバーとしての姿勢から逸脱したとされたフェルスタッペンは、この一件から6カ月以内に2日間の社会奉仕活動を行うことが要求されている。

その他を含め、ブラジルGPの週末を通してスチュワードが審議し、何らかの処分を下したインシデントおよびペナルティの詳細は以下の通り。

ブラジルGP初日:11月9日(金)

【金曜フリー走行1回目】

◆ダニエル・リカルド(レッドブル)
違反内容:6基目のターボチャージャー(TC)を使用、FIA F1スポーティングレギュレーション第23条3項(a)に違反
裁定:5グリッド降格
裁定理由:FIA F1スポーティングレギュレーション第23条3項(b)に則り、上記のペナルティが適用された。

(金曜フリー走行2回目はペナルティなし)

ブラジルGP2日目:11月10日(土)

【土曜フリー走行】

◆エステバン・オコン(フォース・インディア)
違反内容:ギアボックス交換、FIA F1スポーティングレギュレーション第23条5項(a)に違反
裁定:5グリッド降格
裁定理由:カーナンバー31(オコン)のギアボックスが6戦連続の使用期間を満たす前に交換されたため。

【予選】

◆セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)
違反内容:FIAの計量における指示不服従、FIA国際スポーティングコード第12条1項1(i) に違反、および第29条1項a.iに違反の疑い
裁定:戒告(今季1回目)、および罰金2万5,000ユーロ(約320万円)
裁定理由:スチュワードはオンボードカメラとピットレーンCCTVの映像を見直し、チームのエンジンテレメトリーを確認すると共に、カーナンバー5のドライバー(セバスチャン・ベッテル)とチーム代表者の話を聞いた。スチュワードはまず、第29条1項a.i.に違反していたかどうかを検討し、通常、確立された手順に予測されるタイミングではなかったにせよ、当該ドライバーはFIAガレージで停車後に最終的にはエンジンを止めており、重量が測定されている。これらの要素はレギュレーションの要求を満たしているため、スチュワードはこの条項に違反しているとは考えていない。

とはいえ、オフィシャルは測定機を破損することなく、規則に従って安全な方法で計量の手順が実行されるように、計量台でドライバーに指示を与えている。スチュワードは計量台でオフィシャルに指示された当時に当該ドライバーがエンジンを停止せず、計量台への経路として停車場所を示す(三角)コーンをなぎ倒していたことを確認した。マシンの前に立っていたオフィシャルから"ブレーキをかけろ"とのサインを示された際、オフィシャルにぶつかることはなかったものの、計量台に向かって走り込んできたためにオフィシャルが脇にどかなければならなくなった。その後、エンジンを停止している。

測定を終えると、計量台からマシンを降ろすオフィシャルを待たなかった。スチュワードは彼がオフィシャルからの指示を勘違いした可能性を受け入れつつも、当該ドライバーは再びエンジンを起動させ、ドライブして計量台を降りており、測定機を破損する恐れがあるために手順としていない行為を彼は取った。マシンが降りた計量台によって負傷者は出ておらず、また、当該ドライバーが危険をかえりみない形で計量台から走り出していないことを確認したとはいえ、この手順は測定機を傷つけたり、危険な状況を招いたりする可能性を防ぐために定められたものであり、今回はまさにそれが起こった。

スチュワードは当該ドライバーが今回の事案を安全かつ規則に従って実行しようとした関連オフィシャルの指示に従わなかったと判断し、戒告(ドライビングに関連しない)と罰金2万5,000ユーロを科す。

◆セルゲイ・シロトキン(ウィリアムズ)
違反内容:予選中のインラップで不必要な低速走行、FIA F1スポーティングレギュレーション第27条4項に違反、およびレースディレクターの指示書ドキュメント2の不遵守
裁定:戒告(ドライビング/今季1回目)
裁定理由:スチュワードは映像証拠、タイミングおよびポジショニングデータを確認し、カーナンバー35のドライバー(シロトキン)とチーム代表者から事情を聴取した。カーナンバー35は15時18分にセーフティカーライン間に定められた最大タイムを超過している。スチュワードはドライバーのインラップを精査し、カーナンバー35が安全性に欠ける、もしくは他のドライバーに不利益を与える走行をしたわけではないことを把握した。ドライバーは自身のダッシュでデルタタイムを超過していたものの、タイムの大部分はセットアップエラーによるものだと考えられる。スチュワードはレギュレーションの違反があったことを承知した上で、戒告処分を科した。

◆ケビン・マグヌッセン(ハースF1)
違反内容:予選中のインラップで不必要な低速走行、FIA F1スポーティングレギュレーション第27条4項に違反、およびレースディレクターの指示書ドキュメント2の不遵守
裁定:戒告(ドライビング/今季2回目)
裁定理由:スチュワードは映像証拠、タイミングおよびポジショニングデータを確認し、カーナンバー20のドライバー(マグヌッセン)とチーム代表者から事情を聴取した。カーナンバー20は予選中のインラップでセーフティカーライン間に定められた最大タイムを超過している。スチュワードはドライバーのインラップを精査し、カーナンバー20が他のドライバーを妨害しないよう特に気をつけていたことを確認した。しかしながら、他のドライバーはこの時点で参考的なタイムを計測しており、デルタタイムは参考ラップの145%に基づいている。ゆえに、スチュワードは違反があったことを把握する一方で、ドライバーの雨に対する懸念を考慮し、戒告処分を科した。

ブラジルGP決勝:11月11日(日)

【決勝】

◆エステバン・オコン(フォース・インディア)
違反内容:ターン2でカーナンバー33(マックス・フェルスタッペン/レッドブル)と接触、FIA F1スポーティングレギュレーション第38条1項に違反
裁定:10秒のストップ・アンド・ゴーペナルティ、およびペナルティポイント3点(12カ月有効)
裁定理由:スチュワードは複数の角度からの証拠映像を確認し、タイミングおよびポジションニングデータを調査した。カーナンバー31のドライバー(オコン)は周回遅れだった。スチュワードは彼が新しいスーパーソフトタイヤを履き、ターン1のアウトサイドからラップリーダーであるカーナンバー33(フェルスタッペン)をパスして周回遅れを解消しようと試みていたことに留意している。スチュワードは彼がオーバーテイクを完了できなかったこと、ならびに周回遅れのマシンとしてトラックポジションをリーダーと争ったことで、ターン2でレースリーダーと接触したと判断した。

オコンの累積ペナルティポイント:5ポイント(2018年11月11日時点)

◆フェルナンド・アロンソ(マクラーレン)
違反内容:青旗無視、FIA F1スポーティングレギュレーションおよびFIA国際スポーティングコード附則H第2条4項5.1(d)に違反
裁定:5秒のタイムペナルティ、およびペナルティポイント2点(12カ月有効)
裁定理由:証拠映像を見直したスチュワードはカーナンバー14のフェルナンド・アロンソが青旗を無視したと断定した。その様子は多くのコーナーで確認された。

アロンソの累積ペナルティポイント:3ポイント(2018年11月11日時点)

◆ストフェル・バンドールン(マクラーレン)
違反内容:青旗無視、FIA F1スポーティングレギュレーションおよびFIA国際スポーティングコード附則H第2条4項5.1(d)に違反
裁定:レース後のタイムペナルティ5秒(レースタイムに5秒加算)、およびペナルティポイント2点(12カ月有効)
裁定理由:スチュワードは証拠映像を確認し、カーナンバー2のドライバー(バンドールン)、カーナンバー8のドライバー(ロマン・グロージャン/ハースF1)、チーム代表者らから事情を聴取した。スチュワードはカーナンバー2のストフェル・バンドールンが数々のコーナーで青旗を掲示されながらも最初の機会にカーナンバー8を前に行かせることに失敗したと断定している。スチュワードは当時カーナンバー2がカーンバー18と争っていたことを認識しているものの、この問題については以前のドライバーミーティングで話し合われており、前例との一貫性から5秒のタイムペナルティとペナルティポイント2点を科した。

バンドールンの累積ペナルティポイント:3ポイント(2018年11月11日時点)

◆マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
違反内容:FIAガレージにおける意図的なカーナンバー31のドライバーに対する身体的接触、FIA国際スポーティングコード第12条1項1(c)に違反
裁定:インシデントから6カ月以内の、FIAの指示に沿った2日間の社会奉仕(FIA国際スポーティングコード第12条3項1.cに基づくペナルティ)
裁定理由: スチュワードはFIAのCCTVカメラが撮影した証拠映像を調査し、カーナンバー33のドライバー(マックス・フェルスタッペン)、カーナンバー31のドライバー(エステバン・オコン)、およびチーム代表者らから事情を聴取した。件のドライバーであるマックス・フェルスタッペンはFIAの計量ガレージに入って直接エステバン・オコンの方へ向かい、数語交わした後に言い争いになり、複数回にわたってオコンの胸部を強く押す、もしくは叩いた。スチュワードが行ったヒアリングでは両ドライバーが適切に振る舞い、スチュワードに協力的だった。スチュワードはフェルスタッペンがレース中にコース上で起こったインシデントで激しく憤慨していたことを把握し、オコンを叩くつもりはなかったという説明を受け入れたものの、彼が"引き金"となり、平常心を失ったと理解した。

フェルスタッペンの激情には同情するものの、スチュワードはあらゆるレベルにおける他のドライバーのロールモデルとして適切な振る舞いをすることがこの水準にあるスポーツマンの義務であり、フェルスタッペンがそれを怠ったと断じた。したがって、スチュワードはインシデントから6カ月以内にFIAの指示に沿って2日間の社会奉仕を行うことをマックス・フェルスタッペンに命ずる。

メキシコGP:危険なピットストップに約320万円の罰金
US GP:失格が2名、減速違反に今回も厳罰
日本GP:コース上のバトルに3件のペナルティ
ロシアGP:ソチの決勝ではペナルティなし
シンガポールGP:バトルとペナルティ多発のシンガポール
イタリアGP:ルノーの申し立てに長文のリリースを発行したスチュワード
ベルギーGP:大クラッシュを引き起こしたヒュルケンベルグに厳罰
ハンガリーGP:タイヤセットを混合したルノーに執行猶予つき罰金
ドイツGP:ドイツはペナルティの少ない週末に
イギリスGP:泡と消えたガスリーの入賞
オーストリアGP:青旗無視のストロールに厳罰
フランスGP:スチュワード、フォース・インディアのタイヤ問題を重視
カナダGP:トロ・ロッソ勢のみがペナルティの対象に
モナコGP:罰金多発のモナコGP
スペインGP:計3台のリタイアを招いたグロージャン
アゼルバイジャンGP:5件のクラッシュにペナルティ
中国GP:クラッシュの責任を負ったフェルスタッペンとガスリー
バーレーンGP:ピットのトラブルに悩まされたライコネン
オーストラリアGP:たて続けに起こったハースF1の悲劇

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