ブラジルGP

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ファインダー越しのF1 - 2016年ブラジルGP

Mark Sutton / Jim
2016年11月21日

F1フォトグラファーのマーク・サットンが各グランプリで撮影した特選画像を紹介する『ESPN』独占コラム。2016年シーズン第20戦ブラジルGP編!

【マーク・サットン 2016年11月20日】

接触多発

カメラモデル:Nikon D5ボディ | レンズ:Nikkor 200-400mm F4 | シャッタースピード:1/1,000 | アパーチャー:F5.6 | ISOスピード:1,600 © Mark Sutton/Sutton Images
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ヘアピンのターン10にいたものの、ドライバーが次々にクラッシュするので"なんだか間違った場所に来てしまったようだ"と思った。そこで、サーキット内を移動しつつ、ドライバーたちはこの雨の中で他車に水しぶきを浴びせながら、どれほど速く走っているのかと考えていたのが正直なところだ。最初はコース脇に立っているカメラマンを撮影していたのだが、マッサがコーナーのトップでぐらつくのが見えた。バリアに触れた彼をとらえてとにかくシャッターを切る。この時は400mmをつけていたので少々タイトだ。バリアに激突した時はフロントをぶつけてしまったため、フロントウイングが脱落した。その後、何が起きたのかはあまり見ていない。というのも、彼がマシンを降りる次のシーンを見据えて私はワイドアングルを用意しなければならなかったからだ。

マッサ、最後のお別れ

© Mark Sutton/Sutton Images
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© Mark Sutton/Sutton Images
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【カメラモデル:Nikon D5ボディ | レンズ:Nikkor 70-200mm F2.8 | シャッタースピード:1/500 | アパーチャー:F5.6 | ISOスピード:1,600】

哀愁漂う背中。マシンを降り、バリア越しにファンに手を振る。そこへコースマーシャルがブラジル国旗を手渡した。それを見た私は"お、これは良い画になる"と考えた。これ以上近づけなかったのは本来、彼が歩いている場所は通ることのできないところだからだ。それでも、それが素晴らしい写真を生み出したと思う。国旗が頭の上でなびいているのが見えたので、彼の顔が見えるまでシャッターチャンスを待っていた。ただ、メディアセンターで最初に送った同じシーンの写真は慌てすぎていてベストショットを送れたとは思っていない。その時に送った写真には彼の顔が移っていなかったはずだ。

雨の中でレンズを交換し、とにかく焦っていた。こういう場面に遭遇するのを待ち続けているがゆえに、実際に目の前にするとファインダーの後ろではニヤケ顔でシャッターを切る。レースはまだ残っていたので、仕事に集中しなければならない。

雨による遅延

© Mark Sutton/Sutton Images
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© Mark Sutton/Sutton Images
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【カメラモデル:Nikon D5ボディ | レンズ:Nikkor 70-200mm F2.8 | シャッタースピード:1/320 | アパーチャー:F11 | ISOスピード:1,600】

降雨による遅延が騒々しい時をもたらした。レースはスタートしたり止まったりの繰り返しで、それが混沌さを生んだのだ。それでも、セーフティカーに連なって隊列を成すマシンの行列は良い画になる。レース中にこういったシーンをカメラに収められることはそうそうない。確かに、フォーメーションラップはあるが、今回の写真は水しぶきの要素が加わって素晴らしい雰囲気を醸している。

混乱のレースだったがために、私はサーキットの他の場所に陣取っており、マーカス・エリクソンのクラッシュは取り逃した。

20点差、残り1レース

カメラモデル:Nikon D5ボディ | レンズ:Nikkor 200-400mm F4 | シャッタースピード:1/640 | アパーチャー:F6.3 | ISOスピード:1,000 © Mark Sutton/Sutton Images
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ルイス・ハミルトンとニコ・ロズベルグが表彰台で見せた素敵なひとコマ。過去数年、彼らが表彰台に上っても、あまりこういった姿を見ることはなく、むしろ緊迫感が漂い、時には2人とも相手がそこに存在しないかのように振る舞うことすらあった。これが一年を通して競い合ってきたシーズンを物語っているようにも思う。私は、どちらが勝つにせよ、彼らはきっと互いに健闘をたたえてハグをし、握手を交わし、勝った方を祝福するだろうと思っている。これまでと違い、今年の彼らはお互いをより尊敬しているようだ。

Sutton Images | Twitter

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