ベルギーGP

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  • スパのウエットな週末

ファインダー越しのF1 - ベルギーGP

Mark Sutton / Jim
2010年9月4日
大雨を期待していたと言うマーク・サットン © Sutton Images
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F1カメラマンのマーク・サットンが2010年シーズン第13戦ベルギーGPを振り返ります。

【マーク・サットン 2010年8月31日】

素晴らしいレースと多くのドラマが生まれたスパ・フランコルシャンの週末はウエットでワイルドだった。20年以上、カメラマンとして活動する私は最悪のコンディションが予想される場合の対処法を学んでおり、スパにはいつもレインコート、レンズカバー、セーム革を持参する。実のところ、レースではもっと雨が降ることを期待していた。というのも、私は第1コーナーに陣取っており、滑りやすい状況ならばさまざまな場面を見られる可能性があるので、大雨になって欲しかったのだ。

ひとつのコーナーに執着するというのは常にちょっとしたギャンブルとなる。この週末、ラ・スルスではあまり期待通りの成果はなかったかもしれない。それでも、ミハエル・シューマッハとルーベンス・バリチェロの事件を撮れたハンガリーもそうだし、ルイス・ハミルトンとジェンソン・バトンの対決をカメラに収められたトルコも、(ひとつのコーナーに居続けることが)功を奏したので、うまくいくこともあればダメなこともあるということ。

集団に追随するだけではなく、他に何か違ったことをやろうとするのが重要なのだ。それに、マシンがピットに戻ってくるところを撮影するのには適切な場所だったので、ハミルトンがコックピットから腕を掲げるシーンやマーク・ウェバーとロバート・クビサが戻ってくるところも撮影できた。きっと(ハミルトンの写真は)彼がチェッカーフラッグを受けた時の写真より良かったと思うし、『GP Week』の表紙も飾っている。

残念ながら、セバスチャン・ベッテルとバトンのクラッシュ現場は逃してしまったが、それでもすべてのコーナーにカメラマンを配置することはできない。その写真をオランダのカメラマンから買おうとしてみたものの、彼は数千の単位を求めており、インシデントがあって1日や2日経ってしまえばその額に見合う価値はなくなると判断した。

これと似たような話で有名な例えがある。ディエゴ・マラドーナの"神の手ゴール"の写真を100ドルで購入した人がいた。観衆の中である観客が撮影したこの写真を含め、実際にその場面がカメラに収められたのは2枚だけしかない。無論、写真を手に入れた者は確実にひともうけしたわけだが、今となってはただのフイルムであり、彼にとってそれが素晴らしいショットだったという保証はまったくない。そういった物を買う場合、代価を払う価値のある物でなければならず、今回で言うベッテルとバトンの写真は他のエージェンシーが撮っていると分かったので、その額に見合う価値はないと考えた。

記念すべき300戦目を迎えて男泣きを見せたルーベンス・バリチェロ © Sutton Images
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コース上以外で最も大きな話題はルーベンス・バリチェロが300戦目を迎えたこと。彼はパドックでパーティーを開き、たった一人、ミハエル・シューマッハを除くすべてのドライバーが駆けつけた。この前日、シューマッハはハンガリーの一件をテキストメッセージで謝罪している。私が思うに、これはちょっと不適切だろう。彼(バリチェロ)の元に行き、顔を付き合わせてごめんと言うなり、報道陣のいないところで会う約束を取り付けることもできたはずだ。

とはいえ、パーティーは盛大だった。パドックの住人の多くが、そのキャリアの中でルーベンス(バリチェロ)と共に仕事をしている。フォース・インディアからはかつてジョーダンにいた面々が出席し、今はレッドブルで活躍するスチュワート時代の仲間の姿もあった。

私が会場に入っていった時は彼のキャリアの映像が流されており、私のすぐ隣に立って見ていた彼は感情が溢れて涙をこぼしていた。彼のために登場したすべてのドライバーや、子供たちが映像の中で「パパ、おめでとう」と言っているシーンが彼の心を動かしたのは間違いない。気持ちを素直に表現するドライバーに会うとうれしいものだ。

およそ20年にわたってルーベンス・バリチェロの写真を撮影してきたマーク・サットン © Sutton Images
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また、彼はパドック中からありとあらゆるプレゼントを受け取っていた。最も印象的だったのは、ある種のKERSが配備されているというコスワースが送ったバイクだ。リアホイールは再生されたエネルギーが原動力となるそうで、どうやらかなりのスピードが出るらしい。バーニー・エクレストンがプレゼントしたのはメダル。たぶん世界一の贈り物ではないだろうが、上機嫌だった。

加えて、ウィリアムズのマシンにはブラジル国旗が描かれ、レーシングスーツやヘルメットも特別仕様のものが投入された。ウィリアムズが青(紺)と白の企業カラー以外の色をマシンに使う場合、その人が特別であることが分かる。私的には改善だったと思う。

個人的な話をすると、私がルーベンスを追い始めたのは1991年、彼がF3に乗っている時代だ。今回、彼にサインしてもらった際、もう20年近い付き合いになるねと伝えたら、彼は「そうだね、長い間一緒にやっているよね。たぶん、妻と一緒に過ごしてきた時間より長いよ!」と答えてくれた。

彼はずっとF1の素晴らしい大使であり、誰に対しても決して悪口を言わない。私は常々、彼をF1のゲーリー・リネカーかライアン・ギグスと考えている。サバサバしていて論争を避けるタイプの人だ。ルーベンスは真のチームプレーヤーであり、言われたことは必ずやる・・・もちろん、フェラーリ時代のことは損害だったわけだが、それについては誰もが同情すると思う。

レッドブルのガレージで誕生日を祝うマーク・ウェバー © Sutton Images
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8月27日(金)に開かれたパーティーはもうひとつある。レッドブルでマーク・ウェバーの34回目の誕生日をお祝いしていた。私はそこにいなかったが、うちのカメラマンの1人がガレージに潜入して線香花火をタバコのようにくわえておどけるウェバーの素晴らしい写真を撮ってきてくれた。少し風変わりなことだったが、しかし金曜日としては完ぺきだった。

全体的に素晴らしい週末を過ごしたとはいえ、次のモンツァはその歴史や雰囲気からいつも楽しみなサーキットだ。それに、天気はずっといいだろうからね!

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Sutton Motorsport Images (サットン・モータースポーツ・イメージズ) | GP Week

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