ベルギーGP

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大人気のスパで後半戦に突入!

M.S. / Jim
2015年8月20日
© Sutton Images
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前戦ハンガリーGPから約1カ月、レースを求めるF1ファンとドライバーたちが待ち望んだシーズン後半戦がついに始まる。舞台となるのはベルギーの伝統コース、スパ・フランコルシャン・サーキットだ。

全長7.004kmのスパ・フランコルシャンはドライバーの腕が試されるテクニカルなサーキットとしてカレンダーでも屈指の人気を誇る。中でもF1ドライバーたちが愛してやまないのはターン1のヘアピン、ラ・スルスを通過した後に控える名物コーナー、オー・ルージュからラディオンにかけての区間だ。

天気が変わりやすい山間部に位置するだけに気になるのが空模様。『Meteo Belgique(メテオ・ベルジック)』の予報によれば初日の21日(金)と決勝が行なわれる23日(日)に降雨の可能性があるという。週末を通した予想最低気温は低くて12度、最高気温は25度前後に達すると予報されている。

もう一つ念頭に置かなければならないのがベルギー・リエージュ州のスパとフランコルシャンの両市をまたぐサーキットの長さ。全19戦中、唯一7kmを越えるスパ・フランコルシャンでは、コースの一部で雨粒が落ちながらも別の部分ではドライという事態も想定される。ロケーションとサーキット距離が織りなすトリッキーな"スパウェザー"を攻略するには適切な状況判断と少しの運が重要になる。

ピレリは全開区間が多くタイヤへの負荷が高い一方、比較的に気温が低いこのサーキットで使用するドライタイヤとして、ミディアムコンパウンドとソフトコンパウンドの2種類をチョイスした。モータースポーツディレクターのポール・ヘンベリーは「パフォーマンスと耐久性に最善のバランスを見いだすにはソフトとミディアムが適している」と述べている。雨に見舞われることが多いため、雨天用タイヤに出番が回ってくる可能性も高い。

また、ベルギーGPからはレースのスタート手順に関するルールが改訂される。これまではスタートの最適化を狙ってクラッチのバイトポイントファインダーを使うことが認められており、セッティングの選択に関してもピットウオールからドライバーに情報を与えることが可能だった。しかしながら、スパ以降、ドライバーたちはいったんガレージを離れてグリッドに向かえば、バイトポイントをアジャストできなくなる。このルール改訂はエンジニアではなく、ドライバーの腕にスタートを委ねるのが目的だ。

2014年のベルギーGPではタイトル争いの最大のライバルとして緊張感を高めていたメルセデスのルイス・ハミルトンとニコ・ロズベルグが序盤に相打ちを演じ、レッドブルのダニエル・リカルドが優勝を奪い去った。

今年もライバルチームとは一線を画す強さを見せるメルセデスだが、これまでのところ両ドライバーに昨年ほどの緊張関係は見られず、ハミルトンがランキング首位(202ポイント)、ロズベルグが2位(181ポイント)でシーズンを折り返している。

そんなトップチームも決して完全無欠なわけでなく、ハンガリーではフロントローを独占しながらも相次ぐハプニングによって入賞が精いっぱいという事態に。代わってトップチェッカーを受けたフェラーリのセバスチャン・ベッテルが160ポイントを集めてドライバーズ選手権3位につけている。

また、開幕から不調が続いたマクラーレンは前戦で今季初のダブル入賞を果たした。古豪マクラーレンはシーズン後半の巻き返しに強いだけに、ここからの躍進が期待される。ただし、スパのコース特性を鑑みるに今週末は苦しい戦いが予想され、エンジンパートナーであるHondaのF1プロジェクト総責任者、新井康久氏は「グリッドペナルティが予測され、長く容赦のないパワーサーキットであることから、ベルギーのレースはチームとドライバーにとって難しいものとなりそうです」と語っている。

長い歴史を誇るスパは今年で48回目のF1開催を迎える。緑深いアルデンヌの森で2015年の後半戦がどのような形でスタートするのか注目だ。

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