バーレーンGP

/ Features

  • 「もしかしたら最高のシーズンになるかも」

コックピットからの景色 - ビタントニオ・リウッツィ

Jim
2010年3月21日
バーレーンGPを終えてリラックスするリウッツィ © Sutton Images
拡大

ESPNF1のコラムニストとして、ビタントニオ・リウッツィ(フォース・インディア)が先ごろ開催された2010年シーズン開幕戦バーレーンGPを振り返ってくれました。ESPNF1独占です!

【ビタントニオ・リウッツィ 2010年3月15日】

シーズン最初のレースを9位でフィニッシュして2ポイントを獲得できたのは最高の結果さ。チーム(フォース・インディア)は設計プロセスの初期の段階から入賞を狙っていたんだ。だから、シーズンのこんなに早い段階でその目標を達成できたのはすごいと思うし、この先はここからプッシュしていかれるしね。上位の4チームはまだちょっと僕たちより前にいるけど、それほど引き離されているってわけじゃないし、彼らにトラブルが発生した時にはそこに入っていける準備はできている。ルノーのロバート・クビサが本当にコンペティティブだったから、今シーズンのチャンピオンシップではトップの4チームの後ろでは僕たちとルノーが5番手争いをするんじゃないかな。

開幕戦を振り返ると、ウェバー(レッドブル)の後ろでかなりヤバイスタートだったんだ。僕は彼のエンジンが壊れたと思ったね。だって白煙がすごかったし、ああいうのはたいていエンジンが逝っちゃったサインだからさ。でも、僕が思うにレッドブルはオイルタンクをいっぱいにしすぎて、それで排気の時にバーンオフしすぎたんじゃないかな。その後ろにいるってことは死角みたいなものだから、何も見えなくてかなり危険。今後はこういうことにもっと気をつけなきゃいけないと思う。そのせいで僕のチームメイト、エイドリアン・スーティルのレースは台なしになったわけだし、もしかしたら最悪な事態になっていたかもしれないからね。

この週末でかなり驚いたことのひとつにタイヤの挙動がある。それまでは誰も1回のピットストップだけでレースを走り切れるとは予想していなかった。柔らかい方のコンパウンドはすぐに摩耗してしまうと思っていたんだけど、実際はその逆でかなり扱いやすかった。僕たちは上位勢が燃料の重い状態でソフト側を履いて苦戦するだろうと思ったから、硬い方のタイヤでレースをスタートしたんだ。でも、まったくそんなことはなくて、ハードタイヤも同じくらいきつかった。僕はだいぶアンダーステアだったしね。僕がソフトタイヤを履いたときもかなりいい感じで、本当に一貫したペースだった。初戦というのは本当に何もかもどう展開していくのか理解するのは難しいんだけど、僕たちは最後までいいレースができたと思っている。

こういうレギュレーションであればレースの純粋な形を見られると思うし、ドライバーのポテンシャルがもっと発揮されると思う。
グランプリが終わった後は新しいレギュレーションだとオーバーテイクが少ないという話で持ち切りだった。この数年でF1にはたくさんの変更があって、それまでよりエキサイティングになることもあったよね。昨年みたいにグリッドがいろんな形になるとか。でもそれはタイヤとか燃料とか、そういうんじゃなくて空力レギュレーションやKERSの影響だった。この種の変更は小規模チームにとって、白紙の状態からビッグチームに挑戦できるチャンスを与えたと思うから、本当におもしろかったと思う。

それでも、僕は今年が最高の年になる可能性があると思っている。こういうレギュレーションであればレースの純粋な形を見られると思うし、ドライバーのポテンシャルがもっと発揮されると思う。これまではスタートからフィニッシュまで100%の力で戦うだけだったけど、今はタイヤや燃料を温存する要素があるからね。考えなきゃいけないことがたくさんあるし、レース中に自分のドライビングや戦略を変更しなきゃいけない。もっとドライバーの精神適性にかかってくるだろうし、これはいいことだと思うよ。

オーストラリアではさらにうまくやれると自信をのぞかせるリウッツィ © Getty Images
拡大
それに、新しいレギュレーションは別として、オーバーテイクについてはたくさんの問題がある。こういうマシンでブレーキをどれだけ遅らせて、あれだけの短い距離で誰かをアウトブレーキすることがどれだけ難しいかっていうのはあんまり言われることがない。あと、モンツァやスパのようにドライバーがミスを犯す可能性のある高速コーナーを有するオールドサーキットはそんなに多くないんだ。新しいサーキットの多くは超低速で、それだとドライバーじゃなくてマシン次第になりすぎる。

次のレースはオーストラリア。自分ではバーレーンよりもうまくやれると思っている。バーレーンは遅すぎるし、ミッキーマウス(オーバーテイクが難しく見せ場の少ないサーキットを言う)で僕たちに合ったサーキットじゃなかった。メルボルンはもっと流れがいいと思うよ。自分たちのポテンシャルを証明してみせたいし、もう少しポイントを獲得できるようにがんばる。バーレーンでは可変式のフロントウイングがなかったから、レース中、アンダーステア気味になってもフロントフラップを変えられなかった。信頼性にちょっとだけ懸念があって、オーストラリアで確実に搭載できるようにしたかったから、持っていかなかったんだ。競争はかなり激しいから0.1秒だって無駄にする余裕なんかない。

© ESPN Sports Media Ltd.