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青旗無視のストロールに厳罰

M.S.
2018年7月4日 « 戦略ミスから謝罪までの詳細を説明したアリソン | ハートレーとアロンソにペナルティ »
© Mark Thompson/Getty Images
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シーズン第9戦オーストリアGPでは青旗を無視したウィリアムズのランス・ストロールに厳しいペナルティが科された。

チームの指示を優先して後続車にポジションを譲らなかったストロールに厳罰が下されたのは、青旗について事前にドライバーブリーフィングで取り上げられたのに加え、レースディレクターの注意書でも明確に手順が示されていたためだ。ストロールはタイムペナルティ10秒とペナルティポイント3点との裁定を受けている。

決勝レースでは他にも複数のアクションについて取り沙汰されたものの、ペナルティの対象となったのはターン1でコースオフした後に他車を押し出したルノーのカルロス・サインツのみで、サインツと同様にコース逸脱後の動きが問題視されたキミ・ライコネン(フェラーリ)についてはコース復帰が安全に行われ、接触がなかったことからおとがめなしとなっている。

ライコネンの僚友セバスチャン・ベッテルは予選3番手につけたものの、スローラップ中にタイムアタックを行っていたマシンの走行を妨害したかどで3グリッド降格処分を受けている。

その他、オーストリアGPの週末を通してスチュワードが審議し、何らかの処分を下したインシデントおよびペナルティの詳細は以下の通り。

オーストリアGP初日:6月29日(金)

【金曜フリー走行1回目】

◆カルロス・サインツ(ルノー)
違反内容:ピットレーンを時速84.2kmで走行、FIA F1スポーティングレギュレーション第22条10項に違反
裁定:ルノーに罰金500ユーロ(約6万4,000万円)
裁定理由:カーナンバー55(サインツ)が本イベントで時速80kmに設定されているピットレーンの速度制限を時速4.2km超過したため。

◆ストフェル・バンドールン(マクラーレン)
違反内容:ピットガレージからの危険な状態でのリリース、FIA F1スポーティングレギュレーション第28条13項(b)に違反
裁定:マクラーレンに罰金10,000ユーロ(約130万円)
裁定理由:スチュワードはカーナンバー2がリリースされた際の映像を確認するとともにカーナンバー2のドライバー(バンドールン)、カーナンバー5のドライバー(セバスチャン・ベッテル・フェラーリ)、チーム代表者らから事情を聴取した。

カーナンバー5のドライバーが接触を避けるべく急ブレーキをかけ、フロントホイールをロックさせていたことにスチュワードは注目している。マクラーレンはリリースがチームのミスであることを認めた。よって、スチュワードは当該マシンが第28条13項(a)に違反する形で、危険な状態でリリースされたと断ずるものである。

(金曜フリー走行2回目はペナルティなし)

オーストリアGP2日目:6月30日(土)

【土曜フリー走行】

◆ケビン・マグヌッセン(ハースF1)
違反内容:ピットガレージからの危険な状態でのリリース、FIA F1スポーティングレギュレーション第28条13項(b)に違反
裁定:ハースF1に罰金5,000ユーロ(約64万円)
裁定理由:スチュワードはカーナンバー20が16時25分(現地)にリリースされた際の映像と音声を確認するとともにチームの代表者から事情を聴取した。チームは当時問題が発生して、アクシデントでホイールガンのブルー(OK)ライトが点灯し、誤ってホイールがしっかり装着されたというシグナルが灯ったことを認めている。リリースされた際にホイールがきちんと装着されていなかったことから、スチュワードはマシンが第28条13項(b)に反して危険な状態でリリースされたと判断している。チームはすぐに反応してドライバーにマシンを止めるよう指示し、ドライバーは直ちに安全な形でマシンを止めている。

カーナンバー5のドライバーが接触を避けるべく急ブレーキをかけ、フロントホイールをロックさせていたことにスチュワードは注目している。マクラーレンはリリースがチームのミスであることを認めた。よって、スチュワードは当該マシンが第28条13項(a)に違反する形で、危険な状態でリリースされたと断ずるものである。類似する性質の判例に沿い、ドライバーはそうできる最初の機会にあらゆる適切なアクションを起こしているため、スチュワードは上記の条項で触れられているグリッドペナルティを適用しないとの判断を下した。よって、スチュワードはチームに罰金5,000ユーロを科すものとする。

ここに改めて、国際スポーティングコード、および上告期限を含む関連レギュレーションで定められている通り、全競技者にスチュワードの特定の裁定に上告する権利があることを示す。

◆セルゲイ・シロトキン(ウィリアムズ)
違反内容:ピットレーンを時速83.2kmで走行、FIA F1スポーティングレギュレーション第22条10項に違反
裁定:ウィリアムズに罰金400ユーロ(約5万2,000万円)
裁定理由:カーナンバー35(シロトキン)が本イベントで時速80kmに設定されているピットレーンの速度制限を時速3.2km超過したため。

【予選】

◆シャルル・ルクレール(ザウバー)
違反内容:ギアボックス交換、FIA F1スポーティングレギュレーション第23条5項(a)に違反
裁定:5グリッド降格
裁定理由:カーナンバー16(ルクレール)のギアボックスが6戦連続の使用期間を満たす前に交換されたため。

◆セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)
違反内容:ターン1でカーナンバー55(カルロス・サインツ/ルノー)を不必要に妨害、FIA F1スポーティングレギュレーション第31条5項に違反
裁定:3グリッド降格、およびペナルティポイント1点(12カ月有効)
裁定理由:スチュワードは証拠となる映像とチームラジオを確認するとともに、カーナンバー5のドライバーとカーナンバー55のドライバー、チーム代表者らから事情を聴取した。カーンバー5はアタックラップを終えてインラップ中であり、ターン1周辺のレーシングラインをきわめて低速で走行していた。カーナンバー5のドライバーはターン7からターン8の間でカーナンバー55を追い抜いたことを認めたものの、その後ピットへ入ったと思い込んでいた。しかしながら、カーナンバー55はプッシュラップを開始したところであり、ピットストレートとターン1入り口で急速にカーナンバー5に近づいている。

カーナンバー55のドライバーはカーナンバー5が自身のアプローチにまったく気づいていないように感じたと証言している。この証言はミラーでカーナンバー55を見ることができず、チームも無線で同マシンの接近について知らせてこなかったというカーナンバー5のドライバーによっても承認された。チーム代表者も無線での情報について認めている。無線での知らせがなかったとしても、ミラーでの後方の視界についての問題に気づいていたカーナンバー5は予選のスローダウンラップであれほど低速に、レーシングラインを走行すべきではなかったというのがスチュワードの見解である。2016年開幕からの走行妨害が疑われたインシデントを全て検討した結果、同様の他のインシデント全てで3グリッド降格のペナルティが適切だった。

ここに改めて、国際スポーティングコード、および上告期限を含む関連レギュレーションで定められている通り、全競技者にスチュワードの特定の裁定に上告する権利があることを示す。

ベッテルの累積ペナルティポイント:3ポイント(2018年7月1日時点)

◆ブレンドン・ハートレー(トロ・ロッソ)
違反内容:5基目の内燃機関(ICE)、5基目のターボチャージャー(TC)、5基目のMGU-H、4基目のMGU-Kを使用、FIA F1スポーティングレギュレーション第23条3項(a)に違反 裁定:スターティンググリッド最後尾からのスタート
裁定理由:FIA F1スポーティングレギュレーション第23条3項(a)および第23条3項(b)に則り、上記のペナルティが適用される。チームは6月30日19時24分にパワーユニットエレメントの交換を技術委員に通知した。ここに改めて、国際スポーティングコード、および上告期限を含む関連レギュレーションで定められている通り、全競技者にスチュワードの特定の裁定に上告する権利があることを示す。

◆フェルナンド・アロンソ(マクラーレン)
違反内容:3基目のMGU-Kを使用、およびマシンがパルクフェルメ状態にある際にフロントウイングとピトー静圧管を交換、FIA F1スポーティングレギュレーション第23条3項(a)ならびに第34条6項に違反 裁定:スターティンググリッド最後尾からのスタート
裁定理由:3基目のMGU-K使用に対してFIA F1スポーティングレギュレーション第23条3項(a)および第23条3項(b)に則り10グリッド降格のペナルティが科されるも、フロントウイングとピトー静圧管が交換され、これらが予選で使用されたものとは異なるため、コンペティターはピットレーンからのスタートを義務づけられると同時に、FIA F1スポーティングレギュレーション第36条2項に定められる手順に従わなければならない。 チームは7月1日9時38分にパワーユニットエレメントの交換を技術委員に通知した。

ここに改めて、国際スポーティングコード、および上告期限を含む関連レギュレーションで定められている通り、全競技者にスチュワードの特定の裁定に上告する権利があることを示す。

オーストリアGP決勝:7月1日(日)

【決勝】

◆カルロス・サインツ(ルノー)
違反内容:コースを離脱してターン1の出口で合流した後、意図的にカーナンバー31(エステバン・オコン/フォース・インディア)を押し出す、FIA F1スポーティングレギュレーション第38条1項で定義されるインシデントに関与した疑い、ならびにFIA国際スポーティングコード附属書L第4章2bに違反
裁定:戒告(ドライビング/サインツが戒告処分を科されるのは今季1回目)
裁定理由:スチュワードは 本件に関わった2台のマシンと後続車のオンボードカメラを含む証拠映像を確認し、カーナンバー55のドライバー(サインツ)がコースを離れ、推進力を失った上でカーナンバー31の前に戻ったこと、ならびにカーナンバー31が追いついてくる中でカーナンバー55が不必要にコースの右サイドに寄り、意図的にカーナンバー31の一部をコースオフさせたことを結論づけた。

ここに改めて、国際スポーティングコード、および上告期限を含む関連レギュレーションで定められている通り、全競技者にスチュワードの特定の裁定に上告する権利があることを示す。

◆ランス・ストロール(ウィリアムズ)
違反内容:1周にわたる青旗無視、FIA国際スポーティングコード附属書H第2章4.5.1(d) に違反
裁定:レース後のタイムペナルティ10秒(レースタイムに10秒加算)、およびペナルティポイント3点(12カ月有効)
裁定理由:スチュワードは映像とチームラジオを確認し、カーナンバー18のドライバー(ストロール)とカーナンバー11のドライバー(セルジオ・ペレス/フォース・インディア)およびチーム代表者から事情を聴取した。カーナンバー18のドライバーは青旗とライトパネル、ステアリング上のライトを見たことを認めた。カーナンバー18のドライバーはチームから周回遅れを脱するよう指示されたものの、青旗とライトが掲示されていた周のほぼ1周にわたってカーナンバー11を先行させるように助言されなかったと述べている。

ペナルティポイント3点が加点されたのは、金曜日の夜に行われたドライバーブリーフィングで青旗の件が特に持ち上がったこと、および、レースディレクターの注意書で後続車を"可能な最初の機会"にパスさせるよう要請されているのが理由となる。今回の例ではドライバーはレギュレーションとレースディレクターの明確な指示(青旗の手順に関して)よりもチームの指示(周回遅れを脱する)を優先させることを決めている。

ここに改めて、国際スポーティングコード、および上告期限を含む関連レギュレーションで定められている通り、全競技者にスチュワードの特定の裁定に上告する権利があることを示す。

ストロールの累積ペナルティポイント:4ポイント(2018年7月1日時点)

フランスGP:スチュワード、フォース・インディアのタイヤ問題を重視
カナダGP:トロ・ロッソ勢のみがペナルティの対象に
モナコGP:罰金多発のモナコGP
スペインGP:計3台のリタイアを招いたグロージャン
アゼルバイジャンGP:5件のクラッシュにペナルティ
中国GP:クラッシュの責任を負ったフェルスタッペンとガスリー
バーレーンGP:ピットのトラブルに悩まされたライコネン
オーストラリアGP:たて続けに起こったハースF1の悲劇

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