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波乱のレースを制すはリカルド! ストロールが初表彰台!

Jim
2017年6月26日
© Kym Illman/Sutton Images
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2回目のF1グランプリ開催を迎えたバクー市街地サーキットにて25日(日)、2017年FIA F1世界選手権第8戦アゼルバイジャンGP決勝が行われ、複数回のセーフティカーと赤旗中断もあった波乱のレースをレッドブルのダニエル・リカルドが制した。

アゼルバイジャンにはミディアム、ソフト、スーパーソフトのドライタイヤ3種類が持ち込まれ、ピレリは決勝用としてミディアムとソフトを1セットずつ確保するよう指定。レースではいずれかのコンパウンドを必ず使用しなければならない。

土曜日に実施された予選ではメルセデスのルイス・ハミルトンがただ一人、1分40秒台にのせて圧巻のポールタイムを記録し、0.4秒差で僚友バルテリ・ボッタスがフロントローに並んだ。フェラーリのキミ・ライコネンとセバスチャン・ベッテルが2列目、レッドブルのマックス・フェルスタッペンが5番手からレースをスタートさせている。

予選12番手のカルロス・サインツ(トロ・ロッソ)が前戦のペナルティとして3グリッド降格処分を科せられたほか、マクラーレンのフェルナンド・アロンソがエンジンコンポーネント交換に伴って合計40グリッド降格、相棒のストフェル・バンドールンはギアボックス交換の処分も加わって合計35グリッド降格となった。

また、土曜フリー走行でマシンが炎上するトラブルに見舞われたルノーのジョリオン・パーマーは予選に参加できず、レースは最後尾からの出走が許可されている。

バクーの旧市街地を含む1周6.003kmのサーキットで決勝レースは51周で争われた。青空の下、気温27度、路面温度51度、湿度53%のドライコンディションでレーススタート時刻を迎える。16番から18番のグリッドに並んだロマン・グロージャン(ハースF1)、マーカス・エリクソン(ザウバー)、バンドールンが第1スティントにソフトタイヤを選択した。

シグナルオフと同時に各車が一斉にグリッドを離れ、ターン1ではインサイドにいたライコネンがベッテルとボッタスに挟まれるように行き場を失いかけたが、接触は回避。しかしながら、次のターン2でボッタスとサイド・バイ・サイドになったところ、メルセデスマシンがフェラーリマシンに突っ込んでしまう。ボッタスはフロントウイングと右フロントタイヤにダメージを負って緊急ピットインを強いられた。

先頭をキープしたハミルトンはクリーンエアを得て快調に飛ばし、5周を終えた時点で後続とのギャップを3秒以上に広げる。レッドブルが早々にダニエル・リカルドのタイヤを新品のソフトに交換してコースに送り出す。ピットストップはいつもより時間がかかっており、マシン状態を確認するクルーの様子からトラブルを抱えている可能性も疑われたが、デブリを拾って調子が悪かったようで予定外のピットストップで状況をチェックしたとのことだ。

ハミルトンが9周目に入る頃、パーマーがトラブルに見舞われてスローダウン。コース脇のエスケープゾーンにマシンを止めた。直後、アロンソとポジションを争っていたトロ・ロッソのダニール・クビアトもスローダウンを強いられ、コース上にストップする。上位勢でもフェルスタッペンの速度が上がらず、最後尾近くまでポジションを落としてしまうハプニングが起きている。

レースコントロールはトロ・ロッソマシンを撤去するため、セーフティカーを入れてペースを制御し、そのタイミングで多くのマシンがピットストップを敢行した。ハミルトンをはじめ、先頭集団はソフトタイヤに交換し、レッドブルは再度、リカルドをピットに呼び入れて新品のスーパーソフトを履かせている。ただ、相棒のフェルスタッペンはピットインするも動き出せず、マシンをそのままガレージに収めてレースを終えた。

12周目に導入されたセーフティカーは16周目の最後に解除されたが、リスタートでライコネンのフェラーリマシンから脱落したパーツを含め、コース上の至るところにデブリが散らばっており、再度、セーフティカーが出動する。19周目にセーフティカー解除の合図が出されると、最初のリスタート時にセーフティカーに近づきすぎてしまい、ルール違反をしかけたハミルトンがセーフティカーとの距離を取ったところ、後方のベッテルとの距離も縮まり、メルセデスとフェラーリのマシンが接触してしまった。ベッテルは怒りの仕草を見せながらハミルトンの横に並んだが、勢い余ってタイヤをぶつけてしまう。

ベッテルがマシンにダメージを負った様子を見せる中にレースが再開され、後続からプレッシャーを受けたベッテルだったが、何とかこらえてポジションをキープ。しかしながら、ベッテルにバトルを仕掛けたペレスがチームメイトのオコンとのポジション争いで接触し、散らばったデブリをライコネンが踏んで右リアタイヤにパンクチャーを抱えた。またもデブリの影響を鑑みてレースコントロールがセーフティカーを導入している。ライコネンとペレスはピットに帰還を果たすも、ダメージが激しくレースを再開できずにガレージにマシンを収めた。

デブリの量が多すぎたため、セーフティカーから赤旗中断に切り替わり、全車がピットレーンに整列。接触のあったハミルトンとベッテルはそれぞれにマシンにダメージを負っており、ハミルトンは修復作業を、ベッテルはノーズを交換してリスタートに備えた。また、いったんはレースを断念したフォース・インディアがペレス車を急いで修復し、再開前に準備を整えたほか、フェラーリまでもがライコネンのマシン修復を終えてコースへと送り出す。

2台が先にコースに入って周回を取り戻す中、日本時間23時15分にセーフティカー先導の下、赤旗が解除された後、23周目の最後にセーフティカー解除と共に改めてリスタートを迎えた。ここでは全車がスーパーソフトタイヤを装着。ウィリアムズの2台抜きを成功させたリカルドが3番手に躍り出た後、不調を訴えるマッサのペースが急激に落ち、追い抜いていったルノーのニコ・ヒュルケンベルグがターン7で右フロントタイヤをウオールにぶつけて戦線離脱を喫する。

さらに、先頭を快走していたはずのハミルトンをハプニングが襲い、ヘッドレストが固定されておらず、高速状態になる度に浮き上がる状況に直面した。ハミルトンは走行しながら修正を試みたが、結局、ピットに戻って作業を行わなければならず、緊急ピットインを強いられる。これでラップリーダーに躍り出たベッテルだったが、セーフティカー解除前のハミルトンに対する行為が危険運転と見なされ、10秒のストップアンドゴーペナルティを科せられてしまう。先にピットインしたハミルトンの前でベッテルがコース復帰し、そこから2人はポジションアップを目指して猛チャージをかけていった。

また、赤旗中断中にピットレーンのファストレーン以外で作業をしたとしてライコネンとペレスにはドライブスルーペナルティが発令されている。

レース終盤に入って先頭に躍り出たリカルドはペースをコントロールしながらチェッカーを目指し、2番手につけるストロールもタイヤをケアしながらリカルドとのギャップを維持していたが、一時は最後尾までポジションを落としながらもオーバーテイクを連発して順位を取り戻したボッタスがファステストラップを刻みながら追い上げる。さらに、当初、先頭を争っていたベッテルとハミルトンもそれぞれが数台を料理してトップ3にプレッシャーをかける状態に持ち込んだ。

初の表彰台がかかるストロールと猛烈な速さで追い上げるボッタスのバトルがヒートアップする一方で、チャンピオンシップを争うベッテルとハミルトンも3番手争いに合流。チェッカーを受けるその瞬間まで繰り広げられた接近戦の大バトルは、まずはリカルドがトップでゴールし、次いで最後のストレートでストロールに並んだボッタスがメルセデスパワーの底力を見せて2位を確保し、ストロールは0.105秒差で3位フィニッシュした。

4位にベッテル、以下、ハミルトン、オコン、マグヌッセン、サインツ、アロンソ、ザウバーのパスカル・ウェーレインが入賞を果たし、エリクソン、バンドールン、ロマン・グロージャン(ハースF1)が完走している。終盤にレースをあきらめてピットに戻ったライコネンが14位完走扱いとなった。

次戦はシーズン第9戦オーストリアGP。初回セッションである金曜フリー走行1回目は7月7日(金)日本時間17時スタート予定だ。

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