- オーストリアGP - 予選
波乱の予選でマッサがポール!

オーストリア・シュピールベルクのレッドブル・リンクにて、21日(土)日本時間21時から2014年FIA F1世界選手権第8戦オーストリアGP予選が実施された。
初日の金曜日はメルセデスがタイムシートのトップを独占したものの、2日目に入って行われた3回目のフリー走行ではウィリアムズのバルテリ・ボッタスが1分09秒848の最速タイムを刻んでいる。メルセデスのルイス・ハミルトンが2番手につけ、フェリペ・マッサ(ウィリアムズ)、ダニール・クビアト(トロ・ロッソ)、ニコ・ロズベルグ(メルセデス)がトップ5に入った。
フォース・インディアのセルジオ・ペレスは前戦カナダGP中のインシデントにより予選結果から5グリッド降格されることが決まっている。
今週末はソフトコンパウンド(プライム)とスーパーソフトコンパウンド(オプション)の2種類のドライタイヤが持ち込まれている。予選スタート時の天候は晴れ、気温17度、路面温度32度のドライコンディションだった。
ピットレーンがオープンになってQ1のセッション時間がカウントダウンを始めると、ややあってからクビアトがコースへと向かう。トロ・ロッソのジャン-エリック・ベルヌやフォース・インディアのニコ・ヒュルケンベルグもそれに合流した。タイヤはソフトを選んでいる陣営が多いが、ザウバーやケータハム、フォース・インディアらは最初からスーパーソフトを投入している。
そんな中、他の追随を許さないのがメルセデスで、ハミルトンとロズベルグのみが競り合いつつ1分09秒台をマークしている。3番手以降のマッサとボッタス、フェラーリのフェルナンド・アロンソが1分10秒台前半に乗せていた。
後半に入るとトロ・ロッソやロータス、フォース・インディア、マクラーレンもスーパーソフトにスイッチ。オプション側のタイヤで大きくポジションを上げたのはクビアトで、メルセデスコンビがソフトで記録したタイムの間に割って入る2番手にジャンプアップした。フェラーリはアロンソ車でソフトを継続するも、ライコネンのマシンにはスーパーソフトを装着している。
ソフトで粘ったアロンソとセバスチャン・ベッテル(レッドブル)はそれぞれ13番手と15番手でQ1を通過。ライコネンは8番手だった。17番手以下のエイドリアン・スーティル、エステバン・グティエレス(共にザウバー)、ジュール・ビアンキ(マルシャ)、小林可夢偉(ケータハム)、マックス・チルトン(マルシャ)、マーカス・エリクソン(ケータハム)がここで予選を終えた。
Q2で最初にコースインしたヒュルケンベルグは、1分09秒台をマークしてしばし暫定トップの位置にいた。マクラーレンのケビン・マグヌッセンがそのタイムを上回り、続いて1分08秒台目前のタイムを刻んだボッタスに0.004秒差をつけて、ハミルトンが最速タイムを更新する。
だが、ロズベルグがついに今週末初の1分08秒台をたたき出して僚友のタイムを塗り替え、ロズベルグ、ハミルトン、ボッタス、マッサ、マグヌッセンというメルセデスエンジン勢が前半のトップ5を占拠した。
全体的なタイム差が非常に小さく、わずかなギャップがポジションを左右する接戦が続く。1,000分の1秒がものを言う乱戦を制してQ3にコマを進めたのは1分08秒974を記録したロズベルグを筆頭に、ハミルトン、ボッタス、マッサ、マグヌッセン、アロンソ、クビアト、ヒュルケンベルグ、ダニエル・リカルド(レッドブル)、ライコネンの10名だった。
11番手ペレスはペナルティによって5グリッド降格する予定。そのペレスを含め12番手ジェンソン・バトン(マクラーレン)、セバスチャン・ベッテル(レッドブル)、パストール・マルドナド(ロータス)、ジャン-エリック・ベルヌ(トロ・ロッソ)、ロマン・グロージャン(ロータス)がQ2でノックアウトされている。
Q3がスタートすると、まずはマグヌッセンが一人コースへとマシンを進め、アロンソ、リカルドらが続く。3人のタイムは振るわなかったものの、後からタイムアタックを開始したボッタスが1発目のタイムから1分08秒846を記録した。
やや遅れてコースインし、飛ぶようなペースを刻んでいたハミルトンだが、ターン8でコースオフを喫し、タイムロスしてしまった上にコース外に出たとしてこのラップのタイムは認められなかった。
ロズベルグもボッタスに届かず、最初のタイムアタックを終えた時点でのオーダーはボッタス、ロズベルグ、マッサ、アロンソ、リカルド、マグヌッセン、クビアト、ライコネンとなった。ヒュルケンベルグはまだガレージから動いていない。
残り数分になって全員がラストアタックに乗り出すも、ノータイムのハミルトンは一発勝負の重要なラップでスピンを喫し、またもタイムを残すことができず。僚友ロズベルグもタイム更新を果たせず、ボッタスがポールポジションを取るかと思われたのも刹那、最後に予選最速タイムをたたき出したのはボッタスの相棒であるマッサだった。
2008年ブラジルGP以来のポールポジションに輝いたマッサの記録は1分08秒759。ボッタス、ロズベルグ、アロンソ、リカルド、マグヌッセン、クビアト、ライコネンが8番手までに並び、9番手ハミルトンと10番手ヒュルケンベルグはアタックラップ中のミスによりノータイムに終わっている。
オーストリアGP決勝は22日(日)日本時間21時スタート予定。決勝レースもお楽しみに!
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