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すでに5秒アップの半分を達成したF1

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2016年3月26日 « ホーナー、ルノーの努力を認める | ピレリ、予想通りの「崖」は生み出せず »
© Andre/Sutton
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2016年オーストラリGPでのルイス・ハミルトンのポールポジションタイムは昨年の同じレースで彼がグリッドの先頭を獲得した時のものより2.5秒速かった。

ハミルトンの印象的なラップタイムはF1の新予選フォーマットの失敗によって隠れてしまったが、現行レギュレーションで3年目を迎えるチームたちの開発速度の速さがここからうかがえる。このパフォーマンスゲインをもたらした理由には、ピレリがスーパーソフトをメルボルンに持ってきたことも関係しているだろう。昨年はソフトとミディアムという配分だった。だが、それだけで2.5秒のゲインをすべて説明できるわけではない。

ハミルトンの今年のポールタイムは1分23秒837。昨年は1分26秒327で、セバスチャン・ベッテルが2011年にレッドブルで記録したアルバート・パークの予選ラップレコードは、1分23秒529。2016年のハミルトンのラップタイムは、V10全盛期の2004年にミハエル・シューマッハが出したポールタイムより0.5秒以上速い。それはF1のラップタイムが頂点だったといわれる時代だ。

「あの頃のタイムに近かったってエンジニアに教えてもらったけど、そんなに速いなんて僕は気づかなかったよ」とハミルトンは予選後に語った。「かなりびっくりしている。でも、いい兆候だし、クールだと思う。クルマは(去年と比較して)すべての部分で良くなっている。去年も十分良かったけど、すべてがそれ以上になっているんだ」

このパフォーマンスゲインはまた、マシンとタイヤを変えることによってF1が2017年に目指している5秒のタイム改善という目標に疑問を投げかけるものだ。同じレギュレーション下の1年の通常開発で2.5秒も伸びるとしたら、2017年に5秒の改善――これは2015年マシンを基準としている――というのはそこまで大きなステップといえるのだろうか?

「(去年と比べて)そこまで伸びるなんてすごいね」とオーストラリアで予選2番手になったニコ・ロズベルグは述べた。「来年は5秒を目指しているって話だから、もう半分まで来ちゃったってことか! すごいな」

「タイヤは少し未知数だから、それによって変わる――ピレリのタイヤはどれくらい速くなったの? ウルトラソフトは1秒速くなるといわれているけど、他のタイヤもすべて構造的に速くなっているのかもしれない。僕は詳しくないけどね。どういうことかは分からないけど、速くなるのはいいことだよ」

しかし、レースのラップタイムを見ると2004年に比べてペースは大幅に遅くなっている。シューマッハが記録したレースの公式ラップレコードは1分24秒125だ。これに対して日曜日にレッドブルのダニエル・リカルドが記録したタイムは1分28秒997となっている。

2004年は給油が認められており、マシンはレースを通して今よりもはるかに軽い状態で走行していた。その上、燃料が少なくなるスティントの終盤にはさらにタイムが上がった。現代F1ではタイヤデグラデーションがあるために、コース上に長くいればいるほどラップタイムは遅くなる傾向がある。

それでも、冬の間の進歩は明らかだ。2015年のレースの最速ラップは1分30秒945であり、2016年のリカルドのラップより2秒近く遅かった。

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