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ライコネンが開幕戦を制す!

M.S.
2013年3月17日
レースのスタートシーン © Sutton Images
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熱心に開発を進めてきた今季の新車を携えた11チームがメルボルンのアルバート・パーク・サーキットに集い、17日(日)日本時間15時から2013年FIA F1世界選手権第1戦オーストラリアGP決勝が行われた。

前日の土曜日には悪天候のために予選Q1のみが行われ、残るセッションは決勝日に延期された。現地午前にウエットコンディションで再開された予選の結果、レッドブル勢が今季初戦のフロントローを独占。セバスチャン・ベッテルがポールポジションを獲得し、マーク・ウェバーと共に最前列から決勝に挑む。

2列目にはメルセデスに移籍したルイス・ハミルトンと復調の兆し著しいフェラーリのフェリペ・マッサ、3列目にマッサのチームメイトであるフェルナンド・アロンソとメルセデスのニコ・ロズベルグが並ぶ。ロータスコンビのキミ・ライコネンとロマン・グロージャンが4列目につけた。

また、スタートの30分前になって、予選11番手だったザウバーのニコ・ヒュルケンベルグが決勝レースに参加しないことをチームが発表。「燃料システムに問題があり、安全性の観点からわれわれは彼のマシンをスタートさせない」とチームは明かしている。

シーズン開幕戦の舞台であるアルバート・パーク・サーキットは1周5.303km、決勝レースは58周で行われる。DRSゾーンはメインストレートならびにターン2からターン3にかけての2カ所に設定された。

F1タイヤサプライヤーとして3年目を迎えたピレリが持ち込んだドライタイヤはミディアムコンパウンド(プライム)とスーパーソフトコンパウンド(オプション)の2種類。メルボルンにスーパーソフトが選ばれたのは今回が初めてのこと。

決勝スタート時の天候は曇り、気温18度、路面温度24度のドライコンディションだった。1年のブランクを経て古巣フォース・インディアでF1復帰を果たしたエイドリアン・スーティル(12番グリッド)とその後ろについた14番グリッドのダニエル・リカルド(トロ・ロッソ)、15番グリッドのセルジオ・ペレス(マクラーレン)、17番グリッドのパストール・マルドナド(ウィリアムズ)がミディアムをチョイスし、それ以外の面々はスーパーソフトコンパウンドでのスタートを選んでいる。

アルバート・パークのスターティンググリッドについた21台のマシンがシグナルオフと同時に飛び出すと、先頭を行くベッテルに続いてマッサが2番手に浮上。7番手スタートのライコネンが5番手にポジションを上げた。

ターン1を通過した際のオーダーはベッテル、マッサ、アロンソ、ハミルトン、ライコネン、ロズベルグ、ウェバー、ポール・ディ・レスタ(フォース・インディア)、ジェンソン・バトン(マクラーレン)、スーティル。

オープニングラップの終盤でアロンソがマッサに、ライコネンがハミルトンにそれぞれ並びかけるも、マッサとハミルトンがしのいでポジションは変わらないままだった。しかし、ハミルトンへの攻撃を続けたライコネンは2周目にオーバーテイクに成功。4周目にDRSが使用可能となった。

5周目にはバトンが早々に1回目のピットインを実施し、続く6周目にはウェバー、グロージャン、エステバン・グティエレス(ザウバー)がミディアムタイヤに交換した。

ラップリーダーのベッテルも7周目にピットインを敢行。続いてマッサ、さらに1周後にアロンソとそのすぐ後ろにつけていたライコネンがピットへ向かう。全員がミディアムタイヤに履き替えていた。

まだピットストップを行なっていないハミルトンとその3.7秒後方の僚友ロズベルグがレースをリードし、スーティルとペレスが2人に続く。ベッテルはペレスの後ろ、5番手を走行し、マッサ、アロンソ、ライコネンがベッテルを追いかけた。

事実上の上位勢はペースが遅いペレスを次々とパスしていく。13周目までにペレスはライコネンの後ろに後退し、ここまでタイヤをもたせたハミルトンがピットストップを経てペレスの後ろでコースに復帰した。

続く周回でロズベルグもピットへ向かい、2011年ブラジルGP以来のレースを戦うスーティルが隊列の先頭でしばしライバルたちを従えている。17周目にペレスがタイヤ交換を行い、スタート時のタイヤをキープしているのはスーティルのみとなった。

自己ベストをマークしながら周回を重ねるスーティルの約1秒後方では、ベッテルをはじめとするトップ集団が隊列をなして走行する。ベッテルはフタをするスーティルに追いつくことができず、少しずつだがその差は広がっていった。

2回目のピットストップが始まる中、アロンソは前の動きを見て一足早くタイヤ交換を実施。アロンソはその1周後にピットへ向かったスーティルとベッテルをピットレーン出口でかわしていく。さらにベッテルがコース上でスーティルをオーバーテイクするが、スーティルも全体のファステストラップを刻みつつ3年連続王者に食い下がった。

レースも中盤となった25周目には15番手を走行していたマルドナドがターン1で大きくコースを外れてストップ。この時点で1ストップのライコネン、ハミルトン、ロズベルグがトップ3に並んでいたが、マルドナドが止まった直後に3番手ロズベルグもターン4でマシンを止め、後味の苦いレースを終えている。

これでライコネンの後方12秒の位置にハミルトンがつけ、すぐ後ろに2ストップ勢のアロンソとベッテルが迫る形に。周囲とは異なるタイヤ戦略を実行中のスーティルが5番手につけ、マッサがスーティルのぴったり後ろを走っていた。

ハミルトンはアロンソの猛攻をしのぎきれず、32周目にオーバーテイクされるとそのままピットへ。アロンソの前はクリアになったが、トップを走るライコネンとはゆうに15秒の差がついている状態だった。この頃、コースの一部で軽い降雨が見られたが、コンディションが大きく変わることはなかった。

ライコネンは34周目までひっぱって再びミディアムタイヤに交換し、4番手に上がったマッサの後方で隊列に加わった。3番手スーティルのみが1ストップにとどまる中、37周目にはマッサから3回目のピットストップが始まっている。

38周目にベッテル、次の周にアロンソが最後のピット作業を終え、見た目上の順位はスーティルを先頭にライコネン、アロンソ、ベッテル、マッサ、ハミルトン、ジャン-エリク・ベルヌ(トロ・ロッソ)、ディ・レスタ、ウェバー、バトンのトップ10に。

スーティルをひたひたと狙うライコネンの後ろでは目覚ましいペースを発揮するアロンソが7秒ほどあったトップとのギャップをまたたく間に詰めていく。しかし、アロンソに追いつかれる前にライコネンはスーティルの前方へと逃れた。

ライコネンを逃したアロンソは新たなターゲットをスーティルに定める。ペースは3ストッパーのアロンソの方が優れており、スーティルも粘ったがここはアロンソに軍配が上がった。

残り12周となったところでスーティルが2度目にして最後のタイヤ交換へ。スーティルはスーパーソフトを履いてミディアムタイヤが大勢を占めるライバルたちの中へ戻っていった。一方、アロンソがスーティルをかわしたのを見て取ったライコネンはペースアップ。ライコネンがアロンソとのギャップを7秒以上確保した状態でレースは終盤へと向かう。

全員のピットストップが完了した段階でライコネン、アロンソ、ベッテル、マッサ、スーティル、ハミルトン、ウェバー、ディ・レスタ、バトン、グロージャンが得点圏内を走っていた。

終盤戦で観客の目を集めたのはスーティル対ハミルトンの5番手争い。何がなんでもポジションをキープしたいスーティルだったが、スーパーソフトタイヤの劣化が激しく、あえなくハミルトンに先行されてしまう。加えて母国の観衆を前にしたウェバーもスーティルを抜き去っていった。

先頭ではライコネンが後続とのギャップを10秒以上に広げて逃げ続ける。スーティルは前との差を大きく広げられながらもペースを立て直して7番手を維持し、ラスト2周ではグロージャンが最後のポイントがかかる10番手をペレスから奪った。

ライコネンはそのまま危なげない走りでトップチェッカーを受ける。12秒後にアロンソがフィニッシュラインを通過し、ポールシッターのベッテルが3位でレースを終え、3人のチャンピオンが表彰台に上った。

4位のマッサ以降、ハミルトン、ウェバー、スーティル、ディ・レスタ、バトン、グロージャンまでがポイントを獲得。11位のペレスからベルヌ、グティエレス、ボッタス、ジュール・ビアンキ、シャルル・ピック(共にマルシャ)、マックス・チルトン、ギド・ヴァン・デル・ガルデ(共にケータハム)までが初戦を完走した。

開幕戦を終えたF1一行は慌ただしくマレーシアはセパンへと向かう。第2戦マレーシアGP金曜フリー走行は22日(金)日本時間11時にスタートする予定だ。

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